札幌へ! 最新アートを巡る夏──『札幌国際芸術祭2014』 | Numero TOKYO - Part 7
Art / Post

札幌へ! 最新アートを巡る夏
──『札幌国際芸術祭2014』

歴史建造物で子どもが! 芸術家が! 愉快なアートで大騒ぎ!? 1926年に札幌控訴院(のちの札幌高等裁判所)として建てられた札幌市資料館。 特産の札幌軟石で築かれた貴重な建築にして、長らく札幌の人々から愛されてきたこの建物を舞台に、複数のプロジェクトが進行中だ。ここでは、そのいくつかをご紹介! まず、芸術祭ゲストディレクター 坂本龍一の発案で、この建造物を次世代の創造性を育む場所として活用すべく、アイデアを公募。『札幌市資料館 リノベーションアイデアコンペティション』の応募作品が展示されている。 そして、参加型プロジェクト「アート×ライフ」の一環として開催される、『とくいの銀行 札幌市開開拓資料館』。誰でも得意なことを “銀行” に預けて引き出せる『とくいの銀行』が、もし1869年の札幌に開業していたら……という想定のもと、『嫁入り玉葱ベーグル』(!)や『大友堀流しうどん』(!?)など、さまざまな “展示資料” を日々更新していく。 お子さま連れにオススメなのは、資料館の裏庭に設置された、『コロガル公園 in ネイチャー supported by 札幌丸井三越』。 マイクやLED照明などの仕掛けによって子どもたちの新しい遊び方を触発するインスタレーションとして、YCAM(山口情報芸術センター)で発表された “コロガル公園” の初の屋外バージョンだ。 遊び疲れたら、資料館1階の芸術祭公式『SIAFカフェ』でサンドイッチやソフトクリーム、コーヒーで休憩するのも◎。遊んでよし、アートでよし、コーヒー豆を煎って香りよし……!

Text:Keita Fukasawa

Profile

深沢慶太(Keita Fukasawa) フリー編集者/ライター/『Numéro TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numéro TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集・執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集や、編集者9人のインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN)など。

Magazine

MAY 2024 N°176

2024.3.28 発売

Black&White

白と黒

オンライン書店で購入する