札幌へ! 最新アートを巡る夏──『札幌国際芸術祭2014』 | Numero TOKYO - Part 3
Art / Post

札幌へ! 最新アートを巡る夏
──『札幌国際芸術祭2014』

“アートの森” に謎の歌が響き渡る! 野外美術館を探検 緑萌ゆる森の中に、美術館や数々の野外彫刻、アトリエやクラフト工房、野外ステージなどを備えた「札幌芸術の森」。 その一角に位置する「札幌芸術の森美術館」で、自然との関わりをテーマにした作品を見たあとは、起伏に富んだ敷地を散策しながら74点の彫刻と巡り会う「札幌芸術の森野外美術館」へ。 夏の青空とあふれる緑、澄んだ空気の中を心身ともに癒やされながら歩くこと数分。どこか不可思議な雰囲気を湛えた林の中に入っていくと……。 どこからか女性の声で歌が聞こえ始め……それが次々に重なり合い、美しくも謎めいたカノン(輪唱)を奏でだす……。 じつはこれ、スコットランド出身のスーザン・フィリップスによるサウンド・インスタレーション作品『カッコウの巣』(日本初展示)。 ちなみに作家によれば、「札幌市の鳥がカッコウで、さらにアイヌ民族の歌である「ウポポ」も輪唱で歌われることなどに、不思議な共通点を感じた」とのこと。 なんともファンタスティックな、これぞ “森の中のアート体験” ……!

Text:Keita Fukasawa

Profile

深沢慶太(Keita Fukasawa) フリー編集者/ライター/『Numéro TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numéro TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集・執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集や、編集者9人のインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN)など。

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