札幌へ! 最新アートを巡る夏
──『札幌国際芸術祭2014』
1粒で3度おいしい!?「赤れんが」→ 北3条広場で記念写真を
せっかく札幌に来たのだから、芸術祭と同時に観光名所&話題のスポットも押さえたい……!
そんな貴殿(あなた)のワガママの先の先まで先回りした、一石二鳥、いや一石三鳥、1粒で3度おいしい展示をご紹介!
札幌を訪れた証拠写真スポットとしてド★定番の “赤れんが” こと「北海道庁赤れんが庁舎」。
1888年に建てられたこの貴重な文化財で開催されるのは、あの『ゴジラ』の映画音楽で知られる偉大な作曲家、伊福部 昭(釧路市出身)と、北海道の近代風景を撮影し続けた写真家の掛川源一郎(室蘭市出身)の展覧会。
ともにアイヌの人々にまなざしを注いだ2人の偉大な足跡を、由緒ある建築とともに味わいたい。
その “赤れんが” の正面、今年7月にオープンしたばかりの「北3条広場」に設置されたのが、島袋道浩の作品『一石を投じる』。
先住民族であるアイヌの人々に縁が深い場所、北海道平取町の二風谷で切り出された巨大石を、近代都市・札幌の中心に “投じた” 作品。
阪神淡路大震災で半壊した家に看板を掲げた『人間性回復のチャンス』など、見る者に問いを投げかける作品で知られる彼。その “一石” とともに写真を撮り、見返すたび心に波紋がよぎるという、“アートな記念写真” はどうでしょう……?
Text:Keita Fukasawa