札幌へ! 最新アートを巡る夏
──『札幌国際芸術祭2014』
むかしむかし、アイヌの人々は豊かな地下水脈が流れるこの土地の「メム(湧水)」のほとりで暮らしていました。
そして現代。その場所には巨大な地下空間が生まれ、冬は雪に閉ざされる巨大都市・札幌の人々や情報が流れる場所になりました──。
豪雪地域ながら人口約200万を擁するという、世界に類を見ない都市・札幌の巨大な地下空間こと、「札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)」。
まさにこの街を象徴するその空間で、ユネスコ創造都市ネットワークに加盟が承認された「メディア・アーツ都市」の名にふさわしい展示が行われている……!
その名もチ・カ・ホ特別展示『センシング・ストリームズ』。
日本のメディア・アートシーンを牽引してきた四方幸子がキュレーションを務め、古くは水脈、現在は人の流れや目に見えない情報など、自然や都市におけるさまざまな “流れ” (ストリーム)を感知(センシング)し、表現を試みる作品がずらりそろい踏み。
映像展示から体験型作品、トークやパフォーマンスも実施と、大勢の人々が行き交う公共空間にエッジ感バリバリの作品が露出している……あ、あり得ない……。これが……これこそが、芸術祭ならではのアートな解放区!
まさに “いま/ここだけ” のメディア・アート☆フリーダムを思う存分、満喫し倒したい……!!!!!!
Text:Keita Fukasawa