札幌へ! 最新アートを巡る夏──『札幌国際芸術祭2014』 | Numero TOKYO - Part 4
Art / Post

札幌へ! 最新アートを巡る夏
──『札幌国際芸術祭2014』


北海道の自然の神秘 × 炭坑〜原子力まで近代化の足跡

続いて、企画展示『都市と自然』のもうひとつの会場である、北海道立近代美術館へ。
札幌市中心部にたたずむこの美術館。1階の展示室では、日本の近代化を支えた炭坑の遺構で制作された岡部昌生の作品に始まり、スボード・グプタ、アンゼルム・キーファーら、世界的な現代アーティストの大型作品がお目見え。
その圧倒的な存在感の向こうに、北海道の産業や社会の歴史が浮かび上がる……!

2階では、ドイツやフランスの炭坑跡地が自然に還っていく様子をとらえた畠山直哉の写真。そして、札幌の自然現象の象徴ともいうべき “雪” をテーマに、カールステン・ニコライ、高谷史郎、中谷宇吉郎博士ら、アート×サイエンスの視点から、都市と自然の関係を見つめ直す展示がずらり。
雪深い北の大地で、人々はいかにして今日の繁栄を築き上げたのか……。想いは尽きない。

Text:Keita Fukasawa

Profile

深沢慶太(Keita Fukasawa) フリー編集者/ライター/『Numéro TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numéro TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集・執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集や、編集者9人のインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN)など。

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