北欧の“かわいい”に出会う旅! 4泊6日で行く夏のフィンランド | Numero TOKYO - Part 6
Culture / Lifestyle

北欧の“かわいい”に出会う旅! 4泊6日で行く夏のフィンランド

world heritage 番外編! うさこと行く世界遺産、スオメンリンナ
world heritage 番外編! うさこと行く世界遺産、スオメンリンナ
ヘルシンキ湾は多島海と言われるだけあって、海にはたくさんの島が点在している。夏のフィンランドにロングステイするなら、近郊の離島にも足を運びたい。島全体がテーマパークになっているムーミンワールドもそのひとつだが、今回は「住める世界遺産」として有名な観光地スオメンリンナにフォーカス。ここでは番外編として、案内人にNumero.jpのブロガーでイラストレーターの米原千賀子が登場。彼女が描くうさぎを主人公にアテンドする「ぶらりスオメンリンナ散歩」をお届け。

いざ離島へ! 出発前に味わいたいローカルフード
スオメンリンナ要塞へのアクセス手段はフェリー。船が発着する港、マーケット広場には野菜や民芸品、食事を提供する屋台などが立ち並ぶ。地元の人もたくさん集まるこの市場で朝食を取れば、気分はまさにフィンランドっ子。今回うさこがチョイスしたのは、フィンランドではよく食べられる小魚”ムイック”のフライ。他にサーモンのグリル、シーフードとフルーツのパエリア、クラムチャウダーなどもある。量が多いのでそこに気を付けつつ、シェアして何種類も挑戦してみたい。

Kauppatori
ヘルシンキ中央駅から徒歩10分
月~土曜/6:30~15:00

スオメンリンナを目指し、フェリーに乗り込もう
マーケット広場から一年中運航している“これ”に乗れば、15分でスオメンリンナに到着できる。公共フェリーの乗船料は3.8€。うさこは、ヘルシンキ市内の公共交通機関と近郊の電車が乗り放題になる「ヘルシンキカード」を持っていたので、これを使って乗船。車や自動車も乗るこのフェリーは、スオメンリンナの住人達にとっても重要な移動手段。世界遺産に向かうとは思えない日常感が垣間見える。船の上では風に吹かれ肌寒いので、上着を持っていくといい。海に浮かぶ小さな島々が到着までの道のりを楽しませてくれる。

Helsinki Card
料金/24時間 €35、48時間 €45 、72時間 €55

軍事要塞って何? 学ぼうフィンランドの歴史
そもそも、スオメンリンナとはどんな場所なのか...。かつてはフィンランドがスウェーデンに統治されていた18世紀ごろ、ロシアに対する防衛拠点として作られた要塞だった。その後ロシア帝国に支配され、ロシア軍の駐屯地になったという歴史を持つ。1917年、フィンランドがロシアから独立するまで、他国の軍事のために利用されてきた島。やっとフィンランドの手に戻り、今ようやく穏やかな生活と共にある。「住める世界遺産」とも言われていて、城壁や点在する砲台が歴史を語る傍らで、平穏な人々の暮らしに触れられる不思議な場所だ。

Fortress of Suomenlinna
HP/www.suomenlinna.fi/

うさこのおすすめ! スオメンリンナ歴史シアター
この島をもっと知りたい人に紹介したいのが、島にあるスオメンリンナ博物館だ。ここへ入るのも、前述したヘルシンキカードで無料になる。ここの展示は軍事利用さ れていたころの生活を再現したもの。その中でもうさこのオススメは『スオメンリンナ歴史シアター』。オーディオガイドには各国の音声があり、日本語も選択 可能。スオメンリンナには他にもいくつかの博物館があるが、いずれも営業時間がびっくりするくらい短かったり営業すらしてなかったりするので、毎日更新さ れるHPをチェックしよう。

Suomenlinna Museo

穏やかな島で、穏やかな時間を...
全長8kmにおよぶ城壁で囲まれたこの島。おもちゃ博物館や騎馬隊博物館、教会、カフェなどおすすめスポットが盛りだくさんだが、うさこは住宅街と城壁のコントラストが一番の思い出。民家と城壁が入り乱れているので迷子になることもしばしば。それもまた冒険感があってワクワクする。海沿いを歩いて船が出港するのを見届けたり、島を守ってきた潜水艦の内部に潜入したり、無造作に置かれた大砲に歴史を感じたり、はたまた住人の結婚式を見かけたり。疲れたら公園でまったりするのもいい。自然が溢れ時間がゆったり流れるこの島では、世知辛い世の中のことなんてすっかり忘れてしまう。住める世界遺産は、ほのぼの過ごすのに絶好の場所だった。

▶ おいしい北欧スイーツとオーガニックアイテムはここでゲット!

米原千賀子(よねはら・ちかこ)
米原千賀子(よねはら・ちかこ)

米原千賀子(よねはら・ちかこ)
現役大学生のイラストレーター。主にうさぎの絵を描く、謎のうさぎ職人。通称よん。ちょっと旅人です。父親はフォトグラファー&エディターとして世界中で活躍する米原康正。HP「よんぶんのいち」にてコラム連載中。原宿のお土産ショップ「もしもしカワイイ原宿」にて、Tシャツ発売中。

▶ Numero TOKYOブログにて「うさぎのフィンランド記」連載中!

▶ 次のページへ

Profile

Magazine

JUNE 2024 N°177

2024.4.26 発売

One and Only

私のとっておき

オンライン書店で購入する