パン野ゆりのぶらりパン歩き イタリアで代々継承されてきた酵母のパン「ジャン・フランコ」
美味しいパンを求めて世界中どこまでも! パン愛にあふれたモデル山野ゆり改め“パン野ゆり”が、話題の新店から知る人ぞ知る逸品まで、津々浦々めくるめくパンの世界を独自の視点でお届け。今回は、イタリアの味を受け継ぐ用賀のGian Franco(ジャンフランコ)へ!
用賀駅からすぐ近く、Gian Francoというパン屋さんがあるのをご存知でしょうか?
店名は、北イタリアのピエモンテ州で店を構えるパン屋さんの3代目Gian Franco Fagnola氏にちなんでいるそうで、本場のイタリアの味を受け継いでいるパン屋さんなんだとか!(なんでも、ジャンフランコ氏が三代に渡り伝承する自家製酵母を使用しながら、ここ日本でもパンを焼いているそう)。
外観はくり抜いたアーチが特徴的で、通りに面しているのですぐにパン屋さんだと確認可能。近くにロケで来ていたので、せっかくなのでお邪魔してみました♡
店内に入ると目線を下ろすようにしてずらりとパンが並びます。台座のグレーの色味が海外を彷彿させますね。
そしてパンの種類も豊富です。イタリアのパンらしいフォカッチャやパニーニは勿論、サルシッチャ等のイタリア名物を素材に使うパンもちらほら。他にはフランスパンも多い様子で、デニッシュ系も確認。どうやら食パンも数種類あり。
あ! イタリアのパングリッシーニだと思ったら、こんなにたくさんのフレーバーがある!
アンチョビやチーズなど、お酒のおつまみに合うようなチョイスは見たことがありましたが、チョコのグリッシーニは初めて! これはおやつにポリポリ良いですね。
それにしても、「これだけ色々な種類があるパン屋さんということは、ブレずに何を食べても美味しいはずだ…!!」
そんな中ふと目をやると、(わ、なんか、可愛い)。ビジュアルに惹かれるパンがあったのがとても印象的。
お店に併設された厨房には瓦屋根のような造りと、中にはロゴ入りの大きな黒いオーブン。なんだかこのバランスがとっても素敵。
散々悩んだ挙句、数種類をお買い上げ。早速家に帰り実食タイム。
さぁ、まずはこちら♡
一目見て「なんて可愛いんだ!」と思ったBANANAパン! バナナのフォルムをしたバナナパン。しかも丁寧にも“バナナ”って書いてあるバナナパン。バナナパン、嗚呼バナナパン。
完全に一目惚れなのですが、ビジュアルだけでなく味もとっても美味しかったのでご紹介!
甘めなフッカリとしたパン生地の中には…ツブツブのバニラビーンズがたっぷり! 自家製カスタードクリームとバナナがイン。
ちなみにこのフィリングは若干重ためなのですが、これまたパン生地との相性がかなり計算されている様子! それぞれが口の中で一つになる瞬間と、消えていく瞬間が同時にやってくるんです(相思相愛とはこのこと)。甘さも自然な甘みで大人も楽しめるおやつパン♡
そしてもう一つ手に取ったのはこちらのチョコのルスティカ。チョコを練りこんだパン生地に、アーモンドとクルミがたっぷりと散らばり、クランベリーの彩りがキレイです。個人的に大好きなオレンジピールまで隠れていて大好物な予感。
一口食べて先ず食感が新鮮。
“カリッ、モチッ”プラス“ムギュッ”
そんな音を自分の中でそれぞれ確認、しかもそれらが融合している感じなのです! スティック状のパンは厚みがない分、いつもと違う新鮮な気持ちなのか…。そんな風に考えていると、ふいにアーモンドやクルミのアクセントが加わり、食感のリズムが良い意味で狂い出す! なんて心地良い裏切り!
そして噛めば噛むほどパン生地の美味しさをかみしめつつ、フランボワーズとオレンジピールの香りがほのかに鼻に抜ける…やっぱり大好物だった♡(ちなみにリングの方も大好物な「un by yoshida tomoyo」)
他にもフォカッチャ・グランデの美味しさが凄まじくて驚き! 上質なオリーブオイルを彷彿とさせる“みずみずしさ”があるフォカッチャだったし、カレーパンもカリッカリな生地がとっても美味しかった! バケットも優秀だったし…と、何を食べても本当に美味しゅう♡
ジャン・フランコ氏が日本人好みの食パンを考案した「空飛ぶ食パン」も気になります。独自の製法により、耳まで柔らかい“ふわとろ食感”なのだとか!
代々90年以上も続く酵母から生まれるさまざまな種類のパンたち。お近くにいらしたらぜひ食べてみてくださいね。
Gian Franco
住所/東京都世田谷区用賀4-14-21
TEL/03-6432-7317
営業時間/10:00〜19:00
定休日/月・火
URL/gianfranco.jp
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Photos & Text: Yuri Panno