はっと息のむコレクションに、最近にない“ときめき”を感じた。
11月の中旬に行われたGIVENCHYの2016 SPRING&SUMMER COLLECTION.
ひと塗りで思いがけない美しい血色を感じるブラックリップや、そのクチビルを簡単にデイリーケアでふっくらなめらかにするミスターシリーズ(リップ型マッサージスクラブ)(PHに反応し色が変わるリップバーム)、そう「クチビル」に関するニューなアイテムが目立ったGIVENCHY.
その「クチビル」に紅(べに)をさす、といった表現がマッチする恐ろしいほど素敵な
『ルージュ・ジバンシイ 京都 エディション』セット。
セットというからには、どんな内容かというと・・・。
ジバンシイのメイクアップ アンド カラー アースティック ディレクターの“ニコラ・ドゥジェンヌ”。(敬称略)
そのニコラが私たちの国「日本」そして「京都」の“伝統”と呼ばれるモダニティを支える仕掛人裕人礫翔(ヒロトラクショウ)氏との出会いによって、唯一無二のそれはそれは美しいリップスペシャルケースが誕生しました。
世界限定600個!
日本にはどのくらい入るのでしょうか。。。
日本だけでなく「京都」は世界で有名な伝統と芸術の混在した美しい街。
しかも春には桜、秋には紅葉、と妖艶で心に沁みる風景を目に焼きつけたい、と観光客が世界中から絶えません。
私もなかなか時間が取れず、2年前に行った京都の紅葉は今でも昨日のことのように覚えています。
よかったら、ブログに京都PART 1(紅葉編)、京都PART 2(食事処)みてくださいね。
結構、また長編です(笑)
あ~見たら、また行きたくなっちゃったな。。。
■Rouge G KYOTO EDITION■
ニコラと箔工芸作家、裕人礫翔氏との出会いによって生まれた、日仏融合の新しいアート。
本革ラムレザーに金箔が施されたニコラによるデザインのリップ、それだけで震えそう。
触るだけで、艶かしく吸い込まれるような・・・金箔だけでない存在感に圧倒されます。
1つひとつ丁寧に金箔のアートが違うのも、自分だけのプレミア感を煽り、どのアートにするか悩んでしまう。
発表会の会場では、ニコラも裕人礫翔氏もいらしてたので色々とお話することができました。
アーティスト、そしてクリエイターでもある2人が揃ってるだけで会場の温度も上がり、熱気に包まれています。
こういった、創り手の生の声、その方の考えをダイレクトにお聞きするのは、商品に対する思いがストレートに深く伝わり、とても勉強になります。
アート書道の「キャレモジ」を習っている私は、RAKUSHOU氏(裕人礫翔)の“金箔”という技法に興味を持ち、作品を見せていただきながら教えていただきました。
こういった途中過程のものも展示してあり、これが実際どうなるかというと・・・
こういうふうなREAKUSHOU氏がペンティングした一部をニコラが、ここ、といったインスピレーションでの“切り取り”が
選ばれていくわけですが、実際1,000くらいの中からさらに選び抜いたのが、600。
ラムレザーに箔を貼る技術もかなりのもの。
たくさんの色で彩られたアートは、この深い色はいったい何と何を混ぜたのだろう・・と、そして見る方によって様々な模様に例えられる、600パターンの物語がそこにありました。
この四角く切り取ったラムレザーは、ニコラのデザインしたリップスティックとして息吹が与えられ
エレガントでラグジュアリーな世界でたった1つのアート。それをいつも身近に感じられるなんて
なんて素晴らいしのでしょう。
人それぞれラッキーカラーを持っていると思うのですが、そういう選び方をしてもいいですよね♡
私は最近、深海のようなブルーに惹かれてるから、青系にそそられたり・・・。
桜を感じる花びら舞い散るピンクアートも素敵。
一瞬、源氏物語の絵巻のような、こうやってリップスティックのカタチになるとさらに感動します。
金箔という伝統工芸がこんなにもモダンになるなんて!和のテイストもあり、メタル素材&ラムレザーというスタイリッシュなデザインとの融合で、前衛的な日本伝統を感じたひと時でした。
発売日などの詳細は・・・
■GIVENCHY■
2016年2月5日(金)全国の有名百貨店化粧品コーナージバンシイカウンターにて
全世界限定600個生産
『ルージュ・ジバンシイ 京都 エディション』セット
38,000円(税抜)
セット内容は、このアートなスペシャルケース1つと、なんとルージュ・ジバンシイが5本もセットされています。
その5本はニコラが京都の街並みをイメージし、全20色の中から次の「京都スペシャルシェード」の5色を選んだそうですよ。
■高貴ささえ感じるナチュラルな亜麻色 Col.101
■少し茶色を帯びた馴染みのよい浅蘇芳(あさすおう) Col.103
■長い冬から春を待ちわびていた梅の花のような紅梅色 Col.201
■街を彩る舞妓たちの口元を飾る深紅 Col.306
■京都の街の懐の広さや寛大さを感じるのびのびとした橙色 Col.317
例えがまたいちだんと京都を表現されていて感慨深いですね。
おふたりの写真を、とお願いしたら、いやいや3人で撮ろうよ、全員、見事に「黒」だね~♪と。
満面な笑みの巨匠2人に挟まれてしまいました。汗~~~ありがとうございました。
そして、続き・・・。
せっかくの御縁。RAKUSHOU氏の個展「月の記憶」が日本橋三越で行われていて、鑑賞させていただきました。
これが、また刺激的。箔工芸作品を観て、「刺激的」という表現はなかなか適してるとは思えない?のですが(笑)
このRAKUSHO氏の映像の作品達を観ると納得かもです。
1階のロエベ横の入口に圧倒される大きさの「月」三枚。
繊細なんだけど、どこか温かく、神秘的で幻想的。吸い込まれそう。
コンテンポラリーアートへと昇華した、作品を少しだけ御紹介しますね。
本館6階の「美術フロア」が会場でした。
ちょうどRAKUSYOU氏もいらっしゃったので、立ち会いのもと写真を数枚。
目が眩い、美しくて厳かな「金箔」。
なんと金箔アートの和紙を1本1本の細い糸に姿を変え、織り上げた作品達。
凄みと煌びやかな威厳さえ感じます。天井から帯のようにディスプレイされていて美しい。
また草履にも。アーティスティックですね、とても。
これはRAKUSHOU氏が好きな「銀」も入れた燻たような、金と違うモードな光を放つ作品。
もともと、銀の作品も多かったのですが、ニコラと出会い「金」の華やかさもさらにいいですね、と。
この作品もかなりドキっと。
どうやって作成したのですか?という質問にも丁寧に答えてくださって、でもその手法はとてもとても難しく・・・。
また卓越した熟練の技をできるわけなく・・・。
これは実際、和紙にホログラムの箔を貼って、さらに箔を貼り、色々なアートを施した作品。
透けたチラッと光るホログラムが悩ましい。このピカッと光っているクリアな表面はラッカーだそう。
影響を受け、今度のキャレモジ。お正月前に作品を替えるので熱もよりいっそう入ります。
そのキャレモジ作品に箔を貼りたくて、24K金箔など取り寄せてみたものの、金箔の取り扱いにまず四苦八苦。
竹のピンセットで挟んだ瞬間、ふわ~と舞い上がり破けてしまう脆さ。焦れば焦るほど途方にくれる。
しかも、息をするだけで金箔がヒラヒラと動く、揺らめく。手を近づけたら最後、スッと瞬間にひっつき離れなくクチャとなって元の正方形の箔に戻ることはない。なんて繊細で儚いものなの。
どう足掻いても半紙に貼るのなんて今の私には不可能でした。金箔を目の前に手も足もでない、とはこういうこと。
当たり前なんですけどね・・・(苦笑)
伝統工芸は積み重ねの安定さだけでなく、RAKUSHO先生のような次の世界に向かうアーティスティックな感覚は、観るだけで刺激を受けます。会場では従来のプロジェクトマッピングにない技術で、通常の展示方法では表現できなかった質感表現をされてるコーナーもありました。
これは裕人礫翔氏と和歌山大学 天野敏之氏、佐藤いまり氏が「木火土金水」をモチーフとした見かけの質感操作とし、産学協同プロジェクトとして行っているそうです。
先生の作品を観ると、日本文化の根幹である「月」の捉え方が、神秘的で刹那い。
ニコラが歴史の1ページを飾りたい、と思ったのも頷けます。
最後に、RAKUSHO先生が・・・。
これ、ニコラにいただいたんですよ、と。メイキングのアルバム。
・・・・。
とっても、とっても、感動。
では、またね★美香