フィンランド記~市場後編~ | Chikako Yonehara
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フィンランド記~市場後編~

”マーケット広場”。

冬は朝しかやってないらしいけどあったかくなったら夕方くらいまで頑張るその市場…

わたしは散策していて、欲しい商品に出会ってしまいました。

こいつです。…というのは嘘ですが、帽子屋さんのマネキンは1個1個顔がついてて非常におもしろい。

なんでこんなアンニュイな顔をさせたのか。こいつが帽子をかぶらされるまでに対する妄想が膨らみます。

そしてこのいかつめのおばちゃん。

手編み帽子屋さん…なんて夢があるんだ。

 

わたしはそんな帽子屋のひとつで、もう日本は初夏だというのに欲しいものが出来てしまいました。

しかし25と、そこそこの値段(円安の今、3000円近く)。

わたしは「フィンランドの市場は商売っ気がないから値切るというシステムが存在しない」とフィンランド在住の

いわばフィンランドのプロフェッショナルに言われながらもついにその言葉を口にしてしまったのです。

I very want. But I don’t have money!

たいそうな英語力です。

どうしたわたしの英語力。この言葉をこの世に発した時あまりの英語力に体が震えました。

しかしおばちゃんはわたしの意図を見事に組んでくれて、

スッとひとつの紙を出しました。

「23

おばちゃん!でもワタシ…i don’t have moneyやねん…。

わたしは思い切って言いました。

 

 

 

おおおおおおばちゃあああああん…!!!!

安く買われてふてくされるでもなく喜んでるわたしを微笑みながら見てくれるおばちゃんの

やさしさがなんと胸にしみることか…!!!

 

日本での出番はあと半年くらい先だけど…!大切にするから!!!

 

こんな風に、おばちゃんの手作りのあたたかみの篭ったグッズと出会えるフィンランドの市場。

ゆったりしたリズムで時が流れるそこは、そんなお母さんたちのやさしさに守られてるから笑顔で溢れてるのかな。

ねっ。

 

ぜひフィンランドに行ったら、おばちゃんたちが真心こめて作るあったかい帽子にこころ惹かれてほしい。

 

 

おしまい。

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chikako yonehara

ライター兼謎のうさぎ職人。ゆるめの毒舌でいろんなものをふわっと斬り込む!旅をしたりちょっと女子力を上げたりしてます。

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