ラジオ番組「音楽自由区。」(JFN系列局)の選曲を4回分担当させて頂く運びとなりました。
この番組は東京では聴けないのですが、JFN系列局では聴く事が出来ます。詳細はwikipediaでチェック。
勿論、サイマルラジオとか何かで聴けるとは思いますので、各自の環境で調べて辿り着いて頂けましたら幸いです。
O.A時間は5日の早朝4時〜5時半となっておりますので、夜更かしか早起きして聴いて貰えたらと思います。
それでは今回の曲解説を…
1. ロンドンは夜8時 (Hideo Kobayashi Remix) / London Elektricity feat. AMWE – iTunes
私が作詞させて頂いた曲のHIDEO KOBAYASHIさんによる名リミックスというか、名演奏バージョンです。原曲はドラムンベースで、日本語のクラブミュージックアンセムとして今もクラブで聴く事ができて嬉しい限りです。HIDEO KOBAYASHIさんはテクノ〜ハウスを中心としたDJ&Music Designerとして国内外で活躍していらっしゃる方なのですが、ご自身のピアノを中心としたアコースティックなバージョンに仕上げて頂き、心から感動した日が「皆既月食」の夜だったこともあり、今も「思い出の曲」として大事に感じております。「音楽自由区。」の放送開始時間が午前四時という事もあり、私の名刺がわりでもあるこの曲の冒頭のフレーズ「あなたに会いたくなる今、午前四時…」の想いが皆さんに届いて頂けたら幸いです。
2. バラ色の世界 / ACO
10代の頃に「こわれそうよ」という名曲に痺れた日々から時がたち、その後に友人になれるとは想像もしていなかったシンガーソングライターのACOさんですが、「devil’s hands」という最近の名盤より、「バラ色の世界」をセレクトさせて頂きました。日常に感じる様々な喜びや哀しみ、虚しさ…この時代に生きる女性だからこそ感じるACOさんならではの真っすぐな歌詞に胸を打たれ、勇気づけてもらった一曲でした。是非、皆さんにも詩に耳を澄まして聴いてみてほしいです。
3. 彼と彼女のソネット / 坂本美雨 – iTunes
大貫妙子さんの名唱で知られるスタンダード・ナンバーですが、今から数年前に発表された当時、二十代中盤の美雨ちゃんの可憐さと不安が活きた名バージョンだと感じて、繰り返し聴いていた日々がありました。その際に某雑誌で対談させて頂き、そのことを告げた時に抱き合ったことは今も素敵な思い出です。人生の永遠のテーマである「愛」に立ち向かう様々な現実、女性としてこの歌に描かれた気持ちに陶酔する事は非常に美しいことだと感じています。是非、それぞれの人生に重ね合わせて浸ってみてください。
4. 汽車に乗って / YUKI
知り合いのコンポーザーの大川カズト君がプロデュースを手がけた名曲「汽車に乗って」は、彼の繊細なサウンドメイキングとYUKIさんの詩世界が融合した素晴らしい作品だと感じています。正直、YUKIさんの存在は知ってはおりましたが、この曲をキッカケに彼女の魅力に気がついたと言っても過言ではありません。「もしもあの日に帰れるのなら、手に手をとって逃げようか」このフレーズと、間奏の切ないマンドリンのメロディーが堪りません。
5.無言の月 / さかいゆう
インディー時代からのファンだった彼の名曲です。現在はポップなサウンドが持ち味のシンガーソングライターという印象のさかいゆうさんですが、この曲はSUN RAやハービーハンコックにも通ずるプログレッシヴなアレンジメントと演奏が楽しめます。そして、独特の詩世界…この曲に勇気づけられる人が一人でも多い事を願って選曲をしました。「どんな悲しい夜にも、朝は来る」本当にこの時間にこそ聴いて欲しいです。
6. エイリアンズ / キリンジ
普段は全くキリンジを聴かない私ですが、この曲のユニークな詩世界に惹かれて選曲させて頂きました。岡崎京子さんの作品にも通じる世界観だと思います。そしてこの曲も真夜中がテーマの曲ですね。
7. Sayonara / 坂本龍一
中学生の頃に買った「HEART BEAT」という名盤に収録されていた思い出の曲です。きっと夏の恋を思い出される方も多い事でしょう。作詞はムーンライダーズの鈴木慶一さんです。英語バージョンでも存在しますが、坂本さんご自身が歌われているこのバージョンの味というか、辿々しさが魅力的で夏の終わりの海へ行く度に、つい口ずさんでしまいます。
8.スキャンダル / Original Love
この曲も中学生の頃に買った「SESSIONS」というリミックスアルバムをキッカケに存在を知った初期の名曲です。この頃のオリジナル・ラブは今ほどの知名度はなく、通好みのお洒落なバンドという存在でした。ブランニューヘヴィーズによるリミックスも素敵ですが、今回はオリジナルバージョンをセレクト致しました。そういえば当時の田島さんは「ビルマの竪琴」みたいな帽子を被っていらっしゃいましたねぇ…
9. 9月の想い / bird
birdさんの曲の中で一番好きな曲です。「MIND TRAVEL」というアルバムに収録されています。夏の恋の終わり、失恋の歌なのですが、本当に悲しい詞で、この曲に出会った当時20歳の頃、同じような恋をしていた思い出も重なり、今でも切ない気持ちが甦ってきます。
10. Merry X’mas in Summer / テレサ・テン
今年のお正月のバカンスはテレサさんの最期の地、チェンマイを訪れるほどに彼女のミステリアスな魅力に虜の私ですが、この曲は「ROOM」という渋谷にあるクラブからの帰りのタクシーの中で流れていて、惚れ込んでしまった一曲です。原曲はサザンの桑田さんなのですが、テレサさんの切ない声とメロウなレゲエのビートのマッチングが絶妙で…今年の夏はこの曲に支配されておりました。
11. まっ赤なしずく / 花代
三宅純さんプロデュースの現在は写真家として活躍している花代さんの名曲です。間奏の窪田晴男さんのギターが歌詞の世界観を改めてハッとさせるポイントにもなっており、まさに名演奏。
12. タクシーと指輪とレストラン / 加藤和彦
2005年頃にパリに長期滞在していた頃、マレの夜道を歩きながら良く聴いていた曲です。まさに「若い日の思い出」私の尊敬する作詞家の安井かずみさん(加藤和彦さんの当時の奥様)の描く詩の世界はショートフィルムのようで、心の中に情景が浮かんできます。そして今改めて、この曲の世界に浸ると新しい景色や心情が見えてくるものなのですね。奥深い。
13. シ・カ・タ・ノ・ナ・イ・ヒ・ト / 井上大輔
この曲との出会いは、とってもお洒落な尊敬するマダムに教えて頂きました。数々の名曲を世に送り出した昭和の名作曲家として有名な井上大輔さんですが、CBSソニーに残したソロアルバムの中から後半に収録されているメロウなバラードです。この歌詞に出てくる女性は何処か自分にも似ている気がして…いつも少し笑ってしまいます。
14. これからも I LOVE YOU / 南佳孝
私が南さんと共作させて頂いた作品で、最新作「Smile&Yes」のラストに収録されております。是非、歌詞をあわせて聴いて貰えたら嬉しいです。