安藤サクラのONとOFF「カットがかかった瞬間、素に戻って力が抜ける」 | Numero TOKYO
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安藤サクラのONとOFF「カットがかかった瞬間、素に戻って力が抜ける」

安藤サクラのONとOFF「怒っていても、口に出す前に先に泣いちゃう」
安藤サクラのONとOFF「怒っていても、口に出す前に先に泣いちゃう」

昨年は、映画『0.5ミリ』と『百円の恋』で雰囲気のまったく異なる二人の女性を全身全霊で演じきり、世間にその圧倒的な演技力と存在感を残した女優・安藤サクラ。そんな彼女に、完成したばかりの最新主演作『白河夜船』の撮影秘話を直撃。また、女優の顔をオフしたときに見せる素顔について話を訊いた。<映画『白河夜船』の情報はこちら

写真家・若木信吾が本能で撮った、”安藤サクラ”という女優

──写真家・若木信吾さんが脚本・撮影・監督を手がける映画への出演、いつもの撮影環境との違いはありましたか?

「原作のよしもとばななさんの世界をそのまま映し出したい、という若木さんの明確な意向があったので、すごく素敵な環境だったと思います。イメージや台詞を貼ったスケッチブックを見せてもらったんですが、そういう若木さんによってできあがった感覚の世界と小説『白河夜船』が合わさったら、それは面白いだろうなと。とにかく若木さんの本能に従って素直にカメラを向けてもらうことが一番と思っていました」

──夢と記憶、現在と過去の狭間を行き来する主人公・寺子に、どうアプローチしたんでしょうか?

「観ている方たちには自由に捉えてもらえたらと思うんですが、作っている私たちは共通認識が必要だったので、教科書のように脚本を読みこんで、それぞれの意見を言い合ったり、深いところまで話しをしました。最初、私は過去は過去のできごととして読んでいたんですけど、監督が『そういうふうに決めなくてもいい』とおっしゃって。でも、あまりに宙ぶらりんだと観てる人を混乱させちゃうんじゃないかと考えちゃうし、映像として映し出される身としては辛い。だから、10時間にわたる打ち合わせで、あることを決めたんです」

──そのあること、とは?

「それがあれば自分は現在・夢・過去どこへでも飛べると提案したら、若木さんが『いいね!』と言ってくださったのが、マニキュア。あえて全ては明かしませんが」

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