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「最後の場所――現代美術、真に歓喜に値するもの」南嶌宏美術評論集

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「最後の場所 現代美術、真に歓喜に値するもの 」南嶌宏美術評論集 (月曜社)が10月4日に出版されました。昨年急逝された南嶌さんの本にサエボーグ作品についての批評文も掲載されています。私もお世話になった方で、凄く素敵な方だったので皆様にも読んで頂けると嬉しいです。

 

今回の美術評論集は、この世を去る日が近いと思わぬまま、南嶌先生ご自身が刊行の準備を進めていたもので、ご遺族の御意志のもと、倉森京子特別招聘教授(芸術学部 アート・デザイン表現学科アートプロデュース表現領域)、日沼禎子准教授(芸術学部 アート・デザイン表現学科アートプロデュース表現領域)、保坂健二朗氏(東京国立近代美術館 主任研究員)が編集委員として集まり、出版に至りました。

最後の場所 現代美術、真に歓喜に値するもの 南嶌宏美術評論集

いわき市立美術館、広島市現代美術館、熊本市現代美術館など、国内の主要な現代美術館の設立に参画し、同時代のアーティストたちと火花を散らすように共闘し、「私たちが回復すべきもの――複数の視覚、複数の言語、複数の貨幣、複数の記憶が響き合う世界」へ向けての実践=〈美術の現場〉からつむぎあげた類のない美術評論集(遺稿)。本書編集委員:倉森京子(NHK)・日沼禎子(女子美術大学)・保坂健二朗(東京国立近代美術館)。

【本書で取り上げた主な作家たち】草間彌生、横尾忠則、舟越桂、森村泰昌、宮島達男、日比野克彦、やなぎみわ、岡本太郎、塩田千春、八谷和彦、遠藤彰子、殿敷侃、崔在銀、マリーナ・アブラモヴィッチ、アン・ハミルトン……。

【著者紹介】
南嶌宏(みなみしま・ひろし:1957~2016)。長野県生まれ。元・女子美術大学芸術学部芸術学科教授。キュレーターとして「生人形」(2004年)、「ATTITUDE2007 人間の家」(2007年)など話題となる展覧会を多数企画。2009年第3回西洋美術振興財団学術賞受賞。プラハ国際芸術トリエンナーレ2008国際キュレーター、第53回ベネチア・ビエンナーレ日本館コミッショナー(2009年)を歴任。著書に『ベアト・アンジェロ 天使のはこぶもの』(トレヴィル、1992年)、『サンタ・マリア』(トレヴィル、1993年)、『豚と福音』(七賢出版、1997年)がある。美術を通したハンセン病への社会的偏見に対する活動や、生人形や見世物文化の価値を再発見する取り組みを行ってきた。

 

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2年前に女子美術大学にあるスペース、ガレニアニケでの個展をディレクションして下さったのも南嶌さんです。その時書いて下さったサエボーグ作品についての批評文もこの本に掲載されています。↓映像の奥に貼ってある文章

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南嶌さんは愛についてのことをよく話すキラキラル溢れる方でした。私の相談などにも真摯にのってくれて、素敵な言葉を沢山くれました。あれらの言葉は私にとって宝物になっていて、よく思い出すのでお亡くなりになった気がまだしていません。。もうすぐ2周忌、最期にくれたメールは永久保存してます。

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画像提供:女子美術大学美術館

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Profile

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サエボーグ(saeborg)はラテックス製の着ぐるみ(スーツ)を自作し、自ら装着するパフォーマンスを展開するアーティストです。これまでの全作品は、東京のフェティッシュパーティー「Department-H」で初演された後、国内外の国際展や美術館で発表されている。2014年に岡本太郎現代芸術賞にて岡本敏子賞を受賞。主な展覧会に『六本⽊アートナイト2016』(A/Dgallery、東京、2016)、『TAG: Proposals on Queer Play and the Ways Forward』(ICA/ペンシルバニア大学、アメリカ、2018) 、『第6回アテネ・ビエンナーレ』(Banakeios Library、ギリシャ、2018)、『DARK MOFO』(Avalon Theatre/MONA 、オーストラリア、2019)、 『あいちトリエンナーレ』(愛知芸術劇場、名古屋、2019)、 『Slaughterhouse17』(Match Gallery/MGML、 スロベニア、2019 )など。

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