Culture / Post

テーマパークっていったい何?[後編]/菊地成孔×伊藤俊治 対談連載 vol.16

ロボットとダンサーによるエンターテインメントショーが楽しめる新宿歌舞伎町の新名所「ロボットレストラン」
I「そういえば、新宿・歌舞伎町も見方によってはテーマパークと呼べるんじゃないですか?」
K「もう離れたんですけど、元・土地の人間として言うと、歌舞伎町にはラブホ街が3つあるんです。その真ん中のエリアでとにかくいちばん古く、昔ながらのお化け屋敷じみたラブホのシンボルだった『楽苑』というホテルは今年とうとう取り壊しになりました。まあ、長い間営業はしておらず、持ち主の自宅というか猫屋敷になっていたんですけどね」
I「部屋はそれぞれ違っていたんですか?」
K「営業終了の後に一度、雑誌の取材で中に入ったんですけど、いろいろな大きさがあるんですよ。広い部屋、回転ベッドサイズの部屋、それから2畳くらいの部屋もあったし。楽苑が消え、いまの歌舞伎町にはモダンラブホばかりですね」
I「台北や台中にも古いラブホが残っている区域がある。台湾には老街といって、日本の植民地時代の昭和の町並みがそのまま残っているようなところがたくさんあるから、旧来のラブホも機能しているのかもしれません」
──では、いまはもう歌舞伎町はおとなしいんですね。菊地さんはロボットレストランには行きましたか?
K「行かないままに歌舞伎町を去ってしまいました。でも、あれもテーマパークの一種ですよね」
──お台場あたりには行かれますか?
K「Zepp Tokyoがあるので、仕事でよく行きますよ。ヴィーナスフォートやデックスビーチはもう死んだ(笑)と勝手に思っていたのですが、全然そんなことないですね。フジテレビの尽力で家族連れがたくさん来ています。『お台場合衆国』なんて、相当なネーミングですよね(笑)。そこで一日過ごせる、というのが不景気である世相とちょうどマッチしたのかもしれません。ディズニーランドがすごかったのは、ウォルト・ディズニというー個人からスタートしたものであること。たとえば『山本ランド』はないわけで、それに三鷹の森ジブリ美術館や藤子不二雄記念館などはあったとしても、あれだけの規模で成し遂げた人はいないですよね。そしてディズニーランドをきっかけにいろいろ広がっていき、お台場合衆国に赤坂サカス、汐留シオサイトなど現代ではテレビ局も乗り出し、局や番組とリンクした場所が生まれている」
I「芸人も含め、コンテンツを容易にキャラクター化できることも関係があるんじゃないですかね」
K「テーマパークはおみやげ産業でもありますしね」
【時間を組み込むタイムスリップ型が人気】

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