松井優子ライブのこと | Munehisa Sakurada
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松井優子ライブのこと


松井優子さんとはじめて出会ったのは、日曜日の比較的まったりした星男でした。
優子さんのお姉さんと、弟くんと3人で遊びに来てくれて、その3人の在り様に何かビビビと来るものがありました。
3人はそれぞれの個性が強くありながら仲が良くて、素敵だったんです。

お姉さんは、超ハイテンションで面白く、弟くんはそれをニコニコみていてなんだか癒されます。
優子さんといえば、ニコニコしながらもお顔を見ると目の下に赤いチークを
入れている。お洋服も絵本の中から出てきたみたい。
目の下に赤いチークって珍しいなぁと思った僕は、どうしてなのか聞いてみました。
すると、宇野亜喜良さんが凄く好きで彼の絵の中に出てくる少女が
よく赤いチークを目の下に入れているそう。
その答えが面白くて、なるほどなぁと膝を打ちながらお姉さんの喋りが間髪いれず
飛んでくる・・・、面白い家族だなぁと一気にみんなを好きになってしまいました。

音楽とは関係ない話を笑い転げながらしばらくしていたのですが、
優子さんが歌を作って歌っていることを話してくれて、CDを頂きました。
折角だから、今聞きたい!とお願いして、とても照れておられたのですが、
CDをかけると、そのあまりの完成度に本当にびっくりしてしまいました。
僕の好きな世界でもあって、ご本人に向かって「あなたは何者ですか???」とつい興奮しながら
聞いてしまうほど・・・。

そのままファンになってしまい、何か星男で一緒にしたい!とライブをお願いしていました。
星男は、マイクの設備もなくライブはいつも生音の超アコースティックライブしか出来ないの
ですが、優子さんはその話を喜んでくれました。
CDでの完成された世界観があるアーティストで、しかもはじめてマイクを通さずに歌う・・・
よく考えたら、とっても大変な事を頼んでしまったことに気がついたのは後の祭り。
それでも優子さんが、やってみたい!と言ってくれたことが嬉しくて当日を迎えました。

そして当日。
キーボードのgomesさんの美しい音が広がっていき、優子さんが囁く様に歌いはじめました。
それからは、松井優子の世界に観ている私達はどんどん引き込まれていきました。
壁にもたれかかったり、小上がりに座って歌ったり、小さい星男のスペースが
松井優子のそのままの声で、物語を読み聞かせしてくれるような、
不思議であたたかい空間に変わっていきました。
何曲目かに、優子さんが歌いながらお花を配りはじめました。
その光景がとってもかわいくて、もらったみんなもが笑顔になっていくのを見て、
涙が出てきました。

ライブの感想って、そのまま生のものなので、直接観ないと本当のことは
わからない気がして難しい。
でも、この時本当に星男が奇跡に包まれるような、キラキラした美しい空気が流れていた。
そして星男にいたみんながそれを共有できた気がしました。

出会いから、何かが生まれて、それをみんなで共有していく・・・。
そんな事を僕はここでしたいんだと、改めて感じました。

終了後、弟くんが僕にありがとうございましたと言ってくれて、
その目は潤んでおりました。
「感動して、泣いちゃいました・・・」と彼が言って、
僕も同じ気持ちだったけど、泣いたことはなんだか照れくさくて
話せなかったけど、僕の目も潤んでたかも・・・笑。

最後に松井優子さん、gomesさんともご挨拶をして、
優子さんはお手紙をくれました。

そのお手紙は、星男のお手洗いに大切に飾ってあります。
松井優子さん、gomesさん素敵なライブをありがとうございました。

松井優子さんもこの日のライブの事をブログに書いてくれました。

☆アンコールはこの曲を歌ってくれました。
松井優子「真珠の輪」

Profile

munehisa sakurada
TOKYO
fine artist

1993年にモデルとしてデビュー後、俳優、歌手、タレントとして活躍。現在は、美術家として国内外の展覧会に写真を媒体とした作品を発表している。2011年にART&MUSICBAR「星男」を新宿二丁目にオープン。

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