ペンギン村便り~ 子猫のももちゃん | Munehisa Sakurada
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ペンギン村便り~ 子猫のももちゃん

僕が住む新宿区のある街には、面白い友人がいっぱい集まっている。
元々は彼の家に住み始めたのがきっかけではじめから彼の友人達が多く住んでいたが、
ここのところまた、新しい友人達がご近所さんになってきた。
友人がまた新しい近所の友人を紹介してくれたりするので、ここはペンギン村かと思う。
そのうちドラえもんとかも登場しそうな勢い…。


ドラえもんは元猫だったが、動物大好きな僕は猫も勿論のこと大好き。
子供の頃は、犬に囲まれて育った。その頃はよくわからなかったが変な商売に手をよく出して
いた父がブリーダーをやっていたらしい。猫は一度も飼ったことがなかったが
東京に出たての17歳くらいの頃、友人の家に居候させてもらっていて(女子二名の家だった)
そのうちの一人の友人が、猫を飼い始めてにわか猫暮らしを体験することができた。


あきらと友人がつけた男の子猫。
あきらは、友人にべったりでとってもかわいいけれどこちらには見向きもしない。
どうしても羨ましくなって、べたべた可愛がろうとしてもほっといてっという感じで
あっという間に逃げてしまう。


ある日、友人が外泊をして僕が一人になってしまった。
これは、仲良くなれるチャンスと思いべたべたするチャンスを見計らっていたが、
あきらはご飯の時くらいしか現れず、後は押入れの中やたんすの上に隠れていた。
淋しくなったので、無理やりあきらを引っ張り出し抱こうとしたら、
かわいい子猫ちゃんとは到底思えない声を出して呻りだし、
ぎょっとした僕はとうとう諦めて寝ることにした。


次の日、起きたら僕の靴の中にあきらのうんちが……!


そんな事もあって、猫との相性はよくないのかな?と少々トラウマになっていました。好きなんだけどね。
ペンギン村に住むMちゃんが猫を飼いはじめたのは最近のことで、その子猫ちゃんに会えるとなった時
実はちょっと緊張していた。
はじめの交流は割りと上手くいって、これはいけるかも??と思っていたら、
Mちゃんが地方へ泊まりのお仕事があり、ももちゃん(その子猫ちゃん)のお世話を頼まれた。
どきどきしながらも勿論OKを出して、いざ当日。


玄関を開けて怖くないですよ~というオーラを全身で放出するイメージをもちながら、「ももちゃ~ん」と名前を呼んだ。
ももちゃんは、奥のほうでじっとこちらを向いて「ニャー」と鳴いた。
わぁ、答えてくれている!としばし感動しながらおトイレをお掃除していたら、なんと!ももちゃんが足に絡みついてきた。
それはまるで、「ありがとう~ニャ~」と言っているかの様である。
「なんて、かわいいの…あなたは…」「ニャー」……。
ご飯をあげると、もぐもぐいっぱい食べました。あら、なんか育児日記みたいになってきた…。


その後は、沢山遊んでいつの間にか僕のお腹の上で寝てくれる様にまでに。
3時間ほどお邪魔して、家に帰り(彼女の家まで約5分の近さ)
真夜中、なんとなくももちゃんの無事が気になりつい見に行ってしまいました。
ぐっすり寝ていた様子で声をかけるとやはり「ニャー」と答える律儀なももちゃん。
一安心して家路につきました。


猫、かわいい……。
ペンギン村の楽しみがまた増えましたよ。

Profile

munehisa sakurada
TOKYO
fine artist

1993年にモデルとしてデビュー後、俳優、歌手、タレントとして活躍。現在は、美術家として国内外の展覧会に写真を媒体とした作品を発表している。2011年にART&MUSICBAR「星男」を新宿二丁目にオープン。

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