キリンビール工場見学ツアーが終わったのは午後5時すぎ。
次に向かったのは、友人が調べてくれて知った立ち呑み屋「大番」。
京急生麦駅からほど近くで、駅周辺は飲み屋が連なる味ある景色。
「大番」に入ると……満席!
この状況……以前行った新小岩の「わか」がオーバーラップする。
「わか」はカウンターがコの字型だったけど、ここはロの字型。
そして「大番」のメニューは魚介が中心。というのも、この辺りは生麦魚河岸が近くにある地域。
出たー!200円台メニュー!やっすいやっすい。やっすいわー!
まずは名物というトマトハイを注文してスタート。
ここはまぐろの中落ちが美味しくて有名とのこと。
だけど隣のお客さんに「もうなくなっちゃったよ」と教えられる。
「え、まだ5時半なのにね」
このお店は5時開店というのに満員なうえ、もう品切れメニューが出てくるという超人気店。
実際、私たちが店に入ったあと、「今いっぱいなんです」とすぐ店に入れなかったお客さんも続出。
開店前に並んでいたりもするらしい。
前回、ビール工場見学が5時すぎに終わったというのが街活的重要ポイント、と言ったのはこの部分。
ビール工場でビールを3杯からの流れで→この「大番」に入る、これがこの日導き出した黄金ルートなのであーる!!
ちょうどいい頃合いにビール工場見学を予約してくれた友人のおかげで、この日はベストな試合運びとなって大感謝。
中落ちの代わりにまぐろのぶつ切りを頼む。
写真だと大きさが分かりにくいけど、素晴らしいボリューム!
そして舌と接触した瞬間に自ずと悟る「これは…新鮮な魚だーーー!!」という味覚。
(ただし、このあと中落ちを頼んでいるお客さんを目撃し、中落ちなくなった説はガセネタであったことをこのあと暗黙に知る)
次はメカジキの照り焼き。
「うまーー…!!」友人が眉尻を下げて喜ぶ。
私も口に運ぶ。
「!!!」
こんな美味しいメカジキ初めて食べた!!!
新鮮な魚にはいのちが息づいている。そのいのちの「生きてる!」気配を舌が分かる感じ。
そしてこの味付けの絶妙さ!
次は酢ガキ。
「美味しすぎるーー!!!」
ずっと興奮しっぱなし。
なんだこれは。なんなんだこの店は。
キョロキョロ周りを見てると、めちゃくちゃでっかい殻付き生ガキを頼んでいる人がいて、その立派さに閉口。
「生ガキ、2つで600円…あれ1つで300円って…めちゃくちゃ安いよ!」
このときは断念したけど、次来たらあれ絶対頼む、と心に決める。
アラ汁。
見た目は地味かもしれないけど、いろんなお魚さんたちの存在を感じる、贅沢な出汁。
全身の細胞の隅々までいのちが流れ込んで、私の細胞が喜んでる。
いわしフライ。
ホクホクホクホク…一品たりともハズレなし。
私たちは周りの人が頼んでるものを観察して「あれ、美味しそう。あれ頼もう」と決めていたのだが、その様子を知った隣のお客さんがチーズのフライを分けてくれた。
魚以外も、美味しい。
これだけ食べるともう本当にお腹がいっぱいで、しめて1人1200〜1300円という破格の値段。
「これだったら4、5000円払う中途半端な食事とか行きたくなくなるよね。本当に美味しいものって、ものすごく高いか、こういうところみたいにものすごく安いかなんだなって最近気付いたよ」と友人。
うーん、なるほど、それは本当にその通りだな。
写真を撮ってると隣り合わせたお客さんから「ネットに載せるの?」との問い合わせが。
その通り!ですね。
「ブログの名前教えて」
なんと……!見ようとしてくれてる!
このときは何となく話が別の方向に行ったのですが、帰る前に「ブログ教えて」とちゃんと紙と鉛筆を取り出して「ここに書いて」と忘れずに聞いてくださった。
あれから1か月以上経ってますが…見てくれてますか〜?
「これでほんとにこの店やっていけるの…?」と心配し合う私たち(しかしあとから友人が計算したところ、「うん、やっていけるね、これは」とのこと)。
その後は鶴見のスーパー銭湯「おふろの国」で〆。
OFR(オフロ)48だ!
そして、何かやってる。
「ほんとにここでいい?」と気遣ってくれる友人。
この辺りはお風呂どころ激戦区のようで銭湯もスパも至近距離に乱立しており、すぐ近くに綺麗でスタイリッシュなスパもあったのですが、「うん、いい!!」と私。
こういうローカル感が味わいたいの。綺麗で女子受け良さそうなスパは都内にあるしね。
でもこの「おふろの国」、おふろの種類も豊富だし、露天風呂の炭酸線の温度がちょうどよくて2人で2時間以上居座ってしまった。
いい湯でした。
今回鶴見の街は写真におさめずじまいだったのですが、これがまた「昔からあった街なんだな」ってことが分かる、味わい深い街並みで。
ザ・郊外のベッドタウンという感じではなく、地元に根付いてる人たちの街なんだなっていうのが一目瞭然な、ローカル度が高いところだった。
縁もゆかりもなかった鶴見だけど、今回一発でお気に入りの街に認定。
「あの殻付き生ガキ、絶対食べる!!!」が目下の執念です。