「二人が写真をはじめたルーツとは?」写真家・操上和美×永瀬正敏 スペシャル対談 vol.1 | Numero TOKYO - Part 5
Culture / Post

「二人が写真をはじめたルーツとは?」写真家・操上和美×永瀬正敏 スペシャル対談 vol.1

操上和美、写真家になるまでのルーツ
N:操上さんが写真を始めたルーツも気になります。最初に撮られた写真ってなんなんだろう。覚えていますか?
K:写真を撮ったいちばんはじめで言うと、おそらく小さい頃ですね。ちゃんと現像したのかも覚えていないけど、撮ったものは人間ですね。兄弟だろうな。花とか風景ではなかったです。今もそうなんだけど、ランドスケープとかはあんまり撮らない。もちろん、ランドスケープもきれいだとは思いますが、どちらかというともっとその中にある街だったり、ひだみたいなものにカメラを向けますね。人間で例えると、全身ではなくてもっとよった部分。しわとか、細かい仕草とか、そういうものに惹かれるタイプだと思います。ただ、最初に撮った写真は、今あるような正義感を持って撮ったかというとそうではないでしょうね。何に惹かれて来たかという意味では、写真の勉強をしてから何を撮ったかの方に出ているかな。
N:プロになられる前、写真を勉強されている期間はどんなものを被写体にしていたんでしょうか?
K:やはり人物が多かったですね。ストリップ劇場の楽屋に入れてもらって、泊まりこみで撮影したり。当時はまだオリンピック前だったので、エキゾチックな場所が多かったのでそういう所にもよく行きました。座間のベースキャンプの住宅、そこに住むこども。異邦人というか、アブノーマルな情景。おそらく憧れがあったんでしょうね。そして、身近なスナップというよりは、撮るために出かけることが多かった。テーマを決めて、撮影したい場所へ行くという。旅の途中に撮るという発想は、最近のものなんです。ちなみに今度、イスラエルに行きます。
Photo:IMPOSSIBLE Styling:Yasuhiro Watanabe(FEMME) Interview: Hisako Motoo Edit:Maki Saito Text:Yukiko Ito
▶ 次のページへ

Profile

Magazine

JUNE 2024 N°177

2024.4.26 発売

One and Only

私のとっておき

オンライン書店で購入する