勝手に分析!ウェス・アンダーソンの脳内イメージ | Numero TOKYO
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勝手に分析!ウェス・アンダーソンの脳内イメージ

©️Getty Images
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最新作『犬ケ島』公開記念!ウェス・アンダーソン特集企画パート1。隅々まで独自の美意識が貫かれているのに、 窮屈すぎず、ほどよいぬけ感を作る名手ウェス監督の普段の格好から、映画の中の演出やディテール、色使いまで さまざまな角度から彼の頭の中を勝手に分析してみました。(「ヌメロ・トウキョウ」2015年10月号掲載)

ウェス・アンダーソンのスタイル・コード

愛用のスーツはテーラード

行きつけのテーラーは、NYの「MR.NED」。『ファンタスティックMr.FOX』では年間200日も着るお気に入りのスーツを切って主人公のコーデュロイスーツを仕立てたため、後にもう一着オーダーし直している。MR.NEDの二代目であるVahram Mateosianは、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』で衣装を担当。

雑誌『ニューヨーカー』を収集

テキサスに住んでいた頃から雑誌『ニューヨーカー』が好きで、愛読していた。自宅には70年代から今までの号をストックし、専用のバインダーをオーダーメイドで作って整然と並べている。

作品も自宅も徹底的にシンメトリー

ウェス・アンダーソン作品の代名詞とも呼べる構図。徹底的に作り込んだ“非現実的”なショットを組み込むことで、観客を作品世界に引き込んでいく。映画監督をやっていなかったら建築家になっていたと語るように、自宅もまるで映画のセットのように見事なシンメトリーで構成されているとか。

溝口健二、今村昌平、ジブリ好き

ある時、トップ10ムービーとして今村昌平の作品(『豚と軍艦』『にっぽん昆虫記』『赤い殺意』)をピックアップ。同じく、アニメ映画のトップ10としてジブリの『おもひでぽろぽろ』『紅の豚』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』を挙げている。また、尊敬する監督は、フランソワ・トリュフォー、ルイ・マル、オーソン・ウェルズなど。


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パンツの丈は常にちょっと短め

自分でもなぜかはわからないと言いつつ、パンツの丈はくるぶしやや下ぐらいの短めが好き。作品内でもそれは徹底され、男性の登場人物のパンツはみなウェスと同じような丈に。ちなみにウェスは足元にはクラークスのワラビーを合わせるのが定番。

シャツはシャルべ製が基本

古くは王室、政治家、文化人やハリウッドスターに愛されてきたシャルべは、パリ・ヴァンドーム広場の前に佇む、フランスの老舗シャツメーカー。ウェスはここでオーダーしたシャツしか着ない、しかも気に入った色はダース買いするとの噂。

自他共に認めるアナログ派

作品でCGはほとんど使わず手作りを愛し、SNSにも参加しない。ツイッターをやろうと試みた時には、投稿前にリライトしすぎて結局つぶやけなかったほど。

「ピーナッツ」への深い愛情

『天才マックスの世界』では、マックスのキャラクターをチャーリー・ブラウン+スヌーピーのイメージで作り上げ、チャーリー・ブラウンと同じく父親の職業を理髪師に設定。『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』ではピーナッツのミュージカルアニメの曲が挿入歌に使われ、『ムーンライズ・キングダム』では登場する犬の名前をスヌーピーに。

ダウンタウンがお気に入り

格好はどう見てもアップタウンな雰囲気なのにもかかわらず、本人は雑多な感じのごちゃごちゃしたダウンタウンが好きで、よく出没するらしい。その姿は明らかに周りから浮いている。

最新作『犬ケ島』の見どころはこちら


ウェス・アンダーソンのインタビューを読む


徹底分析!ウェス・アンダーソン映画の世界

Text:Minami Mihama Edit:Masumi Sasaki

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