この夏注目のアートフェスガイド2017
日本全国、地域発のアートイベントが花盛り。「音楽フェスもいいけどアートもね!」的な楽しみはもう常識。夏休みから秋にかけて出かけたいおすすめのアートフェスを解説!
Reborn-Art Festival 2017
“再生という名の創造”へ。アート×食×音楽の新型フェス
ここがポイント
美×音×食を、震災からの“再生”の息吹に
伝説の音楽フェス「ap bank fes」も復活合流!
パイクからchim↑pomまでが時を超えて集結
名和晃平『White Deer(Oshika)』
東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻市と牡鹿半島を舞台に「Re-born」を合言葉に掲げた新フェスが誕生。復興の途にあるエリアだけに、なんと8割が屋外展示! 自然との対話を誘う名和晃平や宮永愛子の作品、路上から社会を撃つJRやchim↑pom、命の洞察と追悼が響く宮島達男らの表現。さらに故・ヨーゼフ・ボイスら総勢39組のアートがちりばめられる。
インフォメーションセンターが設置される石巻の歴史的建築、旧観慶丸商店(1930年に百貨店として竣工)
草間彌生『真夜中に咲く花』(2010, 2016年)
ユニークなのは、さらに音楽と食の3本柱で芸術祭をつくる試み。これは音楽プロデューサーの小林武史が制作委員長であることと切り離せない。Mr.Childrenの櫻井和寿らとapbankを設立して以来、環境問題に取り組み、そこから野外音楽フェス「apbank fes」や生産者の顔が見える料理店kurkku kitchen(クルックキッチン)を生み出した。これからの世界を共に考えるその思想が、震災からの再生と必然的に出合ったといえる。
ファブリス・イベール『バランスの畑(Equilibrium)』(2017年)
ルドルフ・シュタイナーの黒板ドローイング『大地のリズム』(1923年7月20日)
今回は「ap bank fes」が復活、会期中に連動して3日間開催。小林と櫻井らによるBank BandやChara、ミスチルらが再生の歌を奏でる。石巻の魚介や鹿肉など豊かな食材を生かしたレストランも登場。五感で“再生”を捉え、五感を“再生”するフェスの誕生に期待したい。
島袋道浩『起こす』(2017年)
『Reborn-Art Festival 2017』
会期/2017年7月22日(土)〜9月10日(日)
会場/宮城県石巻市(牡鹿半島、市内中心部)
提携会場/松島湾(塩竃市、東松島市、松島町)、女川町
チケット/アート鑑賞用「リボーンアート・パスポート」(2日券)一般前売¥2,500、当日¥3,000(7/28〜30連動開催「ap bank fes」入場券を含む「RAF2017 × ap bank fes」1日券¥11,000ほか各種チケットあり)
休館日/会場・プログラムによる
お問い合わせ/Reborn-Art Festival運営事務局
メール/info@reborn-art-fes.jp
URL/www.reborn-art-fes.jp