ティファニーとNYの素敵な関係清原あいかの偏愛レポート | Numero TOKYO - Part 2
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Fashion Post

ティファニーとNYの素敵な関係清原あいかの偏愛レポート

約180年前にニューヨークにて誕生したティファニー。ティファニーについて調べれば調べるほど、ティファニーとニューヨークには切っても切れない縁があり、興味深いストーリーが存在することを知りました。好きなものや興味のあるものにやや偏りのあるファッション・エディター清原あいかが、今回のニューヨークトリップで個人的に気になった偏愛ポイントをご紹介します。

Photos:Kohey Kanno, Aika Kiyohara
Text:Aika Kiyohara
Edit:Yukiko Shinmura

TIFFANY WORK SHOP まさかあのティファニー本店の上に アトリエがあるなんて! ティファニーの数々の美しいジュエリーに直接触れ、そしてティファニーについて学んでいくうちにふつふつと沸いてきたのが、このジュエリーたちはいったいどうやって作られているの?作っている現場が見てみたいー!という気持ち。今回のトリップでは、大変貴重なアトリエ見学もさせていただきました。 ティファニーのアトリエは、田舎の方にあるのかしらー?と勝手に想像していたのですが、まさか大都市であるニューヨークの5番街に。まさかあのティファニー本店の7階にハイジュエリー工房があるとは! この事実は、本店を訪れるお客さまたちにはほとんど知られていないとのこと。もちろん各地にもさまざまなアトリエが存在するそうですが、この本店7階で作業ができるのは、ティファニーの数多くの職人の中でも、特に素晴らしい技術を持つ、選ばれし20名ほどだとか。そんなエリート中のエリートたちの製作現場にお邪魔させていただきました。 見てください! このティファニーブルーの作業着!! 右胸にはご自分のお名前(写真はあんまり見えないけれど)、左胸にはTiffany & Co.と社名が刺繍された世界に一つだけのユニフォームなのです。それは、ティファニーの中でも卓越した技術を持ったトップ・オブ・トップの職人である証。いやー!めちゃくちゃかっこよかったです!! 作業着からインスパイアとかされたアイテムを作ってくださったら、私、絶対に買いますから(笑)! アトリエには、最先端機器から年季の入った昔ながらの道具まで、たくさんの工具であふれています。その雰囲気は、なんだか歯医者さんに来たような感じ(笑)。 こちらは、ジャクリーン・ケネディやダイアナ・ヴリーランドなどの錚々たるセレブリティやファッショニスタに愛されたジーン・シュランバーゼー作品のデザイン画と製作途中のネックレス。シュランバーゼーファンの私は思わず大興奮して激写。伝説のデザイナーの素晴らしいデザインが、時を超えてまたこのように新たな職人さんたちの手によって、さらに輝きを増して甦るのです! ダイヤモンドネックレスが作られる工程の途中に遭遇。一粒一粒個性を見極めて、ラウンド ブリリアン カットのダイヤモンドを配置。これがこの後、何をどうしたらネックレスになっていくのか、ずっと見ていたいくらい! アトリエにはこのような製作途中の美しいパーツがごろごろと転がっていました(笑)。このメレ ダイヤモンドの愛らしいバタフライも、最終的にはどのようなジュエリーへと変貌していくのでしょうか、気になります。 というわけで、立ち入り禁止のお部屋もあったりなかったり(笑)と、その中ではたしてどんなジュエリーが作られているのだろう…?と興味はつきませんが、そろそろタイムアップ。貴重なハイジュエリーの製作風景を見させていただき、本当に感謝しかありません。ティファニーさま、ありがとうございました!

Profile

清原あいか(Aika Kiyohara)ファッション・エディター。雑誌編集、スタイリストアシスタントを経て2009年『Numero TOKYO』に参加。田中杏子に師事後、独立。ファッションストーリーやトレンドレポート、女優インタビューなどに携わり、スタイリングからライティングまで幅広く活躍。JUJUやPerfumeなどアーティストの衣装も手がける。自他ともに認めるファッションアディクトで、毎シーズン新作からファーストラインをルック買い。コレクション会場で撮影隊に激写される“ド派手”なスタイルも話題。

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