usagi bon ごはん vol.128 茹で鶏のブイヨン蕎麦 | Numero TOKYO
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usagi bon ごはん vol.128 茹で鶏のブイヨン蕎麦

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載「usagi bon ごはん」。第128回は、茹で鶏のブイヨン蕎麦。

茹で鶏のブイヨン蕎麦

そばが苦手な人は、お好きな麺で代用してください。季節の山菜を刻んでいれたり、ラー油やXO醬などの調味料でアレンジも楽しんでください。

【材料】 2人分 鶏もも肉 1枚
そば 200g
チンゲン菜 1株
新玉ねぎ  1/2個
にんにく  1片
えんどう豆 少々
刻みのり  少々

精進出汁 800ml ※レシピはこちらを参照
醤油    60ml
日本酒   30ml
精製していない塩 少々

【作り方】
1. 鍋にお湯を沸かし、鶏もも肉を入れて、表面が白くなってきたら、取り出し、水洗いしておく。
2. 精進出汁に醤油、日本酒、1の鶏肉を入れ沸騰したら醤油を入れ、弱火で約20分くらい煮て、塩で味を整えて、取り出しておく。冷めたらスライスしておく。
3. にんにくは包丁の腹でつぶし、刻んでおく。チンゲン菜は1.5cmの正方形に切り、新玉ねぎは1cmの角に切る。
4. 鍋にお湯を沸かし、そばを茹で、一緒にえんどう豆も茹でる。ザルにあげて冷水で、もみ洗いし、水気を切っておく。
5. 2に3のにんにく、4のそばを入れて、ひと煮立ちしたら、器に盛り、2の茹で鶏、3のチンゲン、新玉ねぎ、えんどう豆を添えて、刻みのりをのせる。

細く長くのお付き合い


日本の手土産は一つの文化と言っても良いだろう。パリでは、友人宅に食事に招ばれたら、ワインやシャンパン等の酒類、またはデザートや花を持参するくらい。

それに引き換え日本は、ちょっと顔出す程度でも手ぶらでない事が多く、我が家に人が訪ねて来られる時にも手土産持参のお客様が多い。心遣いが凄過ぎて、そこまで出来ない自分に焦るばかり。どこからどこまでと言う境目もわからないから、帰国の時のお土産は「ごめんなさい」と勝手な自分流な理由でナシと言うことにしている。日本人失格……。

「向こう三軒両隣」引越し蕎麦の習慣は近所の人へのご挨拶。その歴史は江戸時代まで遡るらしい。ずーっと日本は気遣いの文化なのだろう。

「蕎麦」=「側」と言う意味と年末の年越しそば同様「細く長くのお付き合い」という意味もあって配る、縁起が言葉選びと食べ物にクロスオーバーしているようだ。

暖かいブイヨンでそんな人との繋がりも優しいものとなります様に。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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