小池栄子インタビュー「舞台で力をつけていく30代にしたい」 | Numero TOKYO - Part 2
Interview / Post

小池栄子インタビュー
「舞台で力をつけていく30代にしたい」

talks #06
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バラエティ番組、そして朝ドラから映画まで出演オファーが絶えない女優、小池栄子。スマートで一本芯の通った強さを秘めた彼女はステージでもその唯一無二の存在感を発揮。新作舞台『グッドバイ』では、編集者・田島が幾人もの愛人と別れるために手を組む美女を演じる。そんな彼女が思い描く、憧れの女性像とは? <舞台『グッドバイ』の情報はこちら
いまあるものを手放したことで見えてきた"新しい私”
──たとえば何かを認めたり諦めたり、ここ10年で踏んだステップがあったんですか? 「諦めることもあったかな。期待しない、求めすぎないで生きるようになったら、すごく肩の力が抜けて大事な人間関係も見えてきました。仕事に対してもパートナー対しても。自分の歩幅でゆっくり進めばいいんだって思えるようになりましたね。一個ずつ頑張ってきたら、気づいたらすごく中身が強い女になっていた(笑)。そんな私も、今年で35歳です。20代はやみくもにあれもこれもやりたいって冒険してきましたが、今はひとつずつを丁寧にやっていけてる感じがしています」
──いいリズムになってきたんですね。 「がむしゃら期があったから良かったなって。やっぱり10代、20代は目立ちたいとか、もっといっぱい仕事をしたいとか、もちろんお金を稼ぎたいとか思っていました。欲まみれでがんばって突っ走ってきたけど、自分のやるべきこと、やりたいこと、要らないものの整理がついてきた感じがしますね。若い頃の自分と一番違うのは、できないことを認められるようになったことかもしれません。無理しなくていいんじゃないかと。自分がそんなに強くないんだって思い知ってからの方が、バランスが取れるようになってきた感じがします」
──年齢を経て徐々にわかったことなんですね。 「本当徐々にですね。バラエティをがっつりやっているときに、女優の仕事をもっとやりたいと思って、それなら両方一生懸命やればいいじゃん!と頑張ってみたんですけれど、そんなに自分の中で持ち出せるものってなくて、とにかく消耗しきっちゃったことがあったんです。そのときに、ちょっとシフトチェンジしてみようと。集中して女優業をやることに決めたんですよね。やっぱりアレもコレもできる体力はもうないなと(笑)」
──女優業に専念するきっかけは何かあったのでしょうか。 「当時インタビューで『何がやりたいの?』って質問されることが多かったんです。それまでは見てくれる人が選べばいいと感ていましたが、どれも中途半端に映ってるのかなと自覚しました。覚悟を決めて一つに絞っていくのも必要なのかもと教えてもらっている気がして。いまあるものを手放すのは勇気もいるし、実際に仕事がなくなるんじゃないかって、すごく怖かったですけどね(笑)。でも、ひとつ手放してみたら、それによって舞い込んでくる新しい仕事や人間関係もあったりして」

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