小池栄子インタビュー
「舞台で力をつけていく30代にしたい」
──太宰治の未完の遺作「グッド・バイ」をケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)さんが舞台で完結させるというのはかなり楽しみですね。
「KERAさんがコメディーに仕上げるっておっしゃっていたので、かなり笑えることになるのではないかと。KERAさんならではのブラックユーモアも入ってくるだろうし、女のたくましさと男の滑稽さが炙り出されてくる作品になるんじゃないかなと思っています」
──小池さん演じるキヌ子は、着飾れば美人だけれど普段は汚くてガサツというユニークな女性ですが、共感できるキャラクターだと思いますか?
「生きていくたくましさは似てるかな。力持ちとか大食いとか私と一緒だし、ガサツなところも似てると思います(笑)。でも、チャーミングさもちゃんと残ってるし、人間的に魅力的な女性なので、演じる人によってはキヌ子像が全然異なりそうだし、女優さんだったらきっとやりたい役だと思います。未完の原作がKERAさんの筆でどう付け足されていくんだろう? 早く先が読みたいですね」
──小池さんは、美しくたくましいキヌ子にまさにはまるなと思いました。ご自身はたくましい女性への憧れはありますか?
「ありますね。私もあまりいろいろなことに依存しないようにと思っています。しっかり生きていける人間としてのたくましさは、ここ10年ぐらいで少しずつ付いてきた気がするので、そこはキヌ子を演じる上で使えるんじゃないかと思っています」