永作博美インタビュー「笑顔と器量のある女性でいたい」 | Numero TOKYO - Part 4
Interview / Post

永作博美インタビュー
「笑顔と器量のある女性でいたい」

かわいさと潔さを兼ね備えた実力派女優の顔と、プライベートでは2児の母としての顔をもつ永作博美。実在する夫婦の闘病ブログから生まれた映画『夫婦フーフー日記』では、死んだはずなのに、ダンナ・コウタの前に現れるヨメ・ユーコを演じる。自然体で魅力的に年を重ねている永作さんに、撮影秘話や子どもと過ごす時間、そして夫婦観について直撃した。

生きることは、勇気を振り絞ること ──17年の親友関係から結婚するという夫婦の形は、観ている側にとっても考えさせられました。 「ね。双方のことをわかっていながらも、お互い突っ込んで強い言葉を発し合いつつ、距離感を保って二人は歩いてますもんね。付かず離れずというか、それぞれがそれぞれの道を歩いてる感じもいいんですよね。それは17年という特別な期間、いろんなことを一緒に体験してきたという信頼関係があったからだと思います」 ──こういう関係の夫婦も増えていくかもしれないですね。 「既に友達ですし、もっとわかり合える関係になれるかもしれない。そんな方が周りにいらっしゃったら、ちょっと突っついてみるといいかもしれないですね。『もしかしたら、結婚してみる?』みたいな(笑)。しょうがないかと諦めて毎日を淡々と過ごしてしまいそうですけど、提案するのって勇気ですから。30代後半から頑張って見合いに踏み出す方もいますしね。(佐々木)蔵之介さん演じるダンナも、結構な勇気を振り絞ってますから。だって、17年来の親友ですよ(笑)」 ──確かに(笑)。勇気を振り絞ってみる、というのはいいですね。 「何しろ生きることって、勇気ですから。この映画に出会って、とにかく時間って短い、限りがあるんだと実感しました。残り少ない時間を有効的に生きようと。今できることの最大限は悔いなくやって、1日を終わらせようといつも思っています。一応、毎日『今日も悔いはない!』って気持ちで眠っています(笑)」 ドレス ¥73,000/ルール ロジェット(ボンジュール Tel 03-6412-7711)

Photos:Yuri Manabe 
Hair & Make-up:Masaru Hamada 
Stylist:Eriko Suzuki  
Interview & Text:Tomoko Ogawa 
Edit:Yukiko Shinmura

Profile

永作博美(ながさく・ひろみ)女優。1970年、茨城県生まれ。コメディからシリアスまで幅広い作品に出演し、その演技力は常に高い評価を得ている。『八日目の蟬』(11)で第35回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞受賞。その他、テレビドラマ、舞台、CMで活躍中。近年の主な出演作に、ドラマ『さよなら私』、映画『四十九日のレシピ』『さいはてにて -やさしい香りと待ちながら-』『ソロモンの偽証 後篇・裁判』(成島出監督)など。

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