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People Talks

永作博美インタビュー
「笑顔と器量のある女性でいたい」

かわいさと潔さを兼ね備えた実力派女優の顔と、プライベートでは2児の母としての顔をもつ永作博美。実在する夫婦の闘病ブログから生まれた映画『夫婦フーフー日記』では、死んだはずなのに、ダンナ・コウタの前に現れるヨメ・ユーコを演じる。自然体で魅力的に年を重ねている永作さんに、撮影秘話や子どもと過ごす時間、そして夫婦観について直撃した。

Photos:Yuri Manabe 
Hair & Make-up:Masaru Hamada 
Stylist:Eriko Suzuki  
Interview & Text:Tomoko Ogawa 
Edit:Yukiko Shinmura

hiromi hagasaku

永作博美が死んだはずのヨメ、ユーレイ、そしてツッコミ役に?

──実話の闘病モノなのに、悲しい部分はもちろんありつつもとてもユーモアあって楽しめる作品でした。最初に脚本を読んだときの印象はいかがでした?

「とにかく生きる強いエネルギー、生命力をすごく感じました。みんなが普通でいいなと思ったんです。それぞれのキャラがお互いの運命を背負いながら、フラットな位置で、できる限りの一生懸命さでいる感じ。とにかくテンポよく進んでいく夫婦の会話も面白いし。夫婦漫才ではなくて、二人だからこそ、そして何ともいいようのない呆れてしまう感じの馬鹿夫婦の空気があって(笑)。それを大切にしつつ、脚本にあるテンポには、ちゃんと乗っかりたいと思いましたね」

──死んだはずのヨメと残されたダンナが、夫婦の日々をツッコミながら振り返るという設定は、一歩間違えたら失敗しかねない挑戦と前田弘二監督もおっしゃっていたとか?

「そこはとても紙一重というか、監督は非常に繊細な感覚が必要だったと思いますね。こんなに切なくて悲しい物語の上に客観的な夫婦を乗っけて、しっかり笑かすほうに持っていったというのは、難しかっただろうなと」

──子どもを残して癌で他界してしまう母親、そしてなぜか夫にだけ見えてしまう幽霊役を演じる上で意識されたことはありますか?

「もちろん病と闘う描写はあるんだけれど、それを客観的に見ている夫婦を通じて二人の生き様が見えるといいなと。だから、今まで見たことのない空気が出ていますよね。でも、病気が悪化していくシーンはどうしても私も気持ちが下がってしまうので、始終自力であげようとしてましたね。誘導的な演出はしたくないというか、とにかくフラットな感情でいるんだけど、観る人によってはその奥にある気持ちが透けてみえるような作品になるといいなぁと思ってました」

Profile

永作博美(ながさく・ひろみ)女優。1970年、茨城県生まれ。コメディからシリアスまで幅広い作品に出演し、その演技力は常に高い評価を得ている。『八日目の蟬』(11)で第35回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞受賞。その他、テレビドラマ、舞台、CMで活躍中。近年の主な出演作に、ドラマ『さよなら私』、映画『四十九日のレシピ』『さいはてにて -やさしい香りと待ちながら-』『ソロモンの偽証 後篇・裁判』(成島出監督)など。

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