永作博美インタビュー「笑顔と器量のある女性でいたい」 | Numero TOKYO - Part 3
Interview / Post

永作博美インタビュー
「笑顔と器量のある女性でいたい」

かわいさと潔さを兼ね備えた実力派女優の顔と、プライベートでは2児の母としての顔をもつ永作博美。実在する夫婦の闘病ブログから生まれた映画『夫婦フーフー日記』では、死んだはずなのに、ダンナ・コウタの前に現れるヨメ・ユーコを演じる。自然体で魅力的に年を重ねている永作さんに、撮影秘話や子どもと過ごす時間、そして夫婦観について直撃した。

hiromin agasaku
hiromin agasaku
笑って前に進めるような女性でありたい ──ちなみに、しんどくなるときはどうしてます? 「こういう仕事をしていると、特にずっとオンになりがちなので、いつでもちゃんと綺麗にしておかなきゃいけないとか思ってしまうと力が入っちゃうんですよね。基本的に家では座ってはいられないですし、動きすぎてちょっとしんどいと思ったときは脳の転換を考えますね。だから、オンオフをしたいときは、自然な温かみがあるものでお腹を温めて寝ています。湯たんぽをしたりとか」 ──お子さんとの関わる上で意識されていることは? 「子どもはまだとにかく知識がないので、ちょっとした変化に気づいてあげられるように細心の気持ちを忘れないようにしようということですかね。忙しい中で『これくらい大丈夫だろう』って思ってしまうことも多いので。見てるというか、感じてあげることですね」 ──親友のような夫婦を演じた永作さんですが、ご自身の思う夫婦で仲良く過ごすためのヒントがあれば教えてください。 「言葉にするとちょっと冷たく感じちゃうかもしれないんですけど、あまり干渉し合わないことですかね。あとは夫婦になったからには覚悟をして諦めるとかね(笑)。ひとりじゃなくて二人なんだっていうことは、改めて肝に銘じる必要があるかも。二人だからなんとかできることもあるし、たまにだけど言われたくないことを言われることもどうしてもお互いある。だから、いろんなことを笑って前に進めるような器量のある女性だったらいいなとは思いますね」 ──自分で自分を評価するとどうでしょう? 「私は言いたいことを全部言ってるので。ユーコさんと同じくらいは言ってるかも。毎日一緒にいるから、吐き出していかないと。もちろん言い方は気をつけてます(笑)」

Photos:Yuri Manabe 
Hair & Make-up:Masaru Hamada 
Stylist:Eriko Suzuki  
Interview & Text:Tomoko Ogawa 
Edit:Yukiko Shinmura

Profile

永作博美(ながさく・ひろみ)女優。1970年、茨城県生まれ。コメディからシリアスまで幅広い作品に出演し、その演技力は常に高い評価を得ている。『八日目の蟬』(11)で第35回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞受賞。その他、テレビドラマ、舞台、CMで活躍中。近年の主な出演作に、ドラマ『さよなら私』、映画『四十九日のレシピ』『さいはてにて -やさしい香りと待ちながら-』『ソロモンの偽証 後篇・裁判』(成島出監督)など。

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