“用の美”という言葉がある
これを言ったのは 1920年代の民藝運動の人たちで
当時 それはそれは センセーショナルなことだった。
その意味をすっごく平たく言うと 要するに
「いわゆる美術品だけでなくて ふつーの人々が日常的に使う
生活の役に立つために存在するものの中にも 美しさはあって
そういう美こそ “健康的な美”なんだ
もっと そういうのを見なくちゃダメだよ 日本人は」
というような主張のこと。そういう歴史もあって
うつわという工芸品に触れていると 用途があり
かつ美しいものこそいい みたいな話になることがあるのだけれど
私にとっては 使わずに飾っておきたいだけ のうつわもあって
そこには うつわか 美術か という境界線も 上下も
最初からないんだなあ。。。とかなんとか思っていたら
小山剛さんという人の展示会に出会って 彼の言葉がすっと心に響いた。
(以下DMの引用)
美しさでいえば “衣食住” どちらが上とか下とか
では無くてすべては繋がっている。
用の美という言葉も同じで、視点はもっとフラットでいいし、
時には裏側から覗いてみると新しい発見があっておもしろい。
今回はモノの持つマチエールやモノが置かれた
外側に焦点を当ててみました。
そして、そんな風にモノを作り出している同世代の友人にも
小さなコラボ作品を作っていただきました。
(注:同世代の友人とは 秋野ちひろさん 鎌田奈穂さん
熊谷幸治さん 森田春菜さん 渡辺遼さんのこと)
「アートと工芸」の間に 注目すべき
ニュージェネレーションが生まれています。