映画『シュヴァルの理想宮』が12月13日(金)より公開します!
サエボーグもコメントを寄せました。
『エトワール』などドキュメンタリー映画でも知られるニルス・タヴェルニエ監督の最新作です。
シュヴァルの作品を初めて知ったのは確か高校生の時に東野芳明氏の本で。
その邪神の宮殿のような摩訶不思議な造形にも目を奪われましたが、彼が建築知識なしで一人で33年間もかけてこのDIY宮殿を作り上げたという執念が、孤独で美しいと思いました(1912年に完成、フランス)。
本人はファラオの墓みたいに地下を墓所にしようとしてたところ、教会や村人の反対で断念。そのかわりに8年かけて自分の墓所となるところをミニチュア理想宮として作り上げたそうです。
今回の映画で初めて彼のバックボーンを知りましたが(映画なので脚色されてる部分はあると思いますが)、この映画でシュヴァルはずっと作ってるだけなんですよね。人生の様々な出来事も映してるけど、そこまでドラマチックな感傷的な撮り方ではなくて。なのに凄く感動して最後のシーンで感極まって泣いてしまいました。
それはやっぱり、生きることと作ることを限りなく一致させ、その人生を全うすることの凄さに打たれたからだと思います。
この映画がフランスですでに公開されたこともあり、只今、シュヴァルの宮殿は来訪者で溢れかえってる状況らしいです。いつか現地に訪れたい!!