発売中のNUMERO TOKYOでは、スタイリスト 風間ゆみえさんのセンスを紐解く大特集をしております。
結婚を機に、東京から湘南へと生活の拠点を移され、現在では代官山にあるアトリエと葉山の自宅の2つの場所が、
風間さんにとってのプライベートな空間となっています。
今回の特集は12ページという大特集を組み、風間さんのアトリエとご自宅を、
編集長の田中杏子がくまなく(!)観察して、気になるポイントを分析しております。
☝こんな風に、葉山での旦那さま&愛犬との海辺の生活、
そして東京でお仕事をしている場所を対比しながら、特集は進んでいきます。
まず、撮影前に風間さんのアトリエに伺い、今回の企画の打ち合わせをしているときに、
風間さんが話してくださった「シンプルなほど、男と女の距離は近い」という言葉に、はっとしました。
「葉山の家を購入したばかりのときに、なにもない家のなかで、
愛犬と旦那さまとの3人でブランケットとキャンドル光だけで週末の夜を過ごした。
そのとき、何もないからこそ、二人の距離がぐっと近くなった。
彼との生活においては、できるだけシンプルでいたいなと思ったのはそこから」
確かに、なにもなければ寄り添うしかない。
シンプルに宿る美意識とは、人間関係をも原点に立ち返ったシンプルな関係に導いてくれる。
葉山のお家は、シンプルなスタイルを好む夫と、モノ自体に個性のあるものを好む妻の、
まったく好みの違う二人が初めてゼロから生み出した家。
シンプルだけれども、温かみがあって(家族の温かさもしっかり感じられる場所です)、機能性があって、
そして風間ゆみえさんのセンスがしっかりそこに存在している。そんな素晴らしい場所でした。
少しだけ葉山のお家のなかを公開。
☟こちらは、衣装部屋(葉山の家のなかでは、この部屋が唯一の風間さんのお部屋)の中にあるキャビネット。
バッグや靴の近くに必ず、香水とジュエリーが置かれていて、「どうして別々に置かないんですか?」と聞いてみたら、
「靴やバッグと同じ気分の香りだったり、合わせたいジュエリーを近くにセットしているの。
一カ所にまとめることで、出かける準備をするときに早いでしょ」と。
収納しながら、しっかりコーディネートしている。
こういうセンス、私たちの生活のなかでもマネできそうですよね。
☟こちらはキッチンの作業台。そこに、かわいい山羊が置いてありました。
ケンカしたときに、どちらかがこの小さな山羊をキッチンに置く。これが二人の”仲直りのしるし”だそう。
「可愛いものを見ると心がゆるむでしょ。だからケンカしたときに使うんです(笑)」と。
そのほか、ベッドルームにふくろうのお人形だったり、小さくて可愛いものがいくつかご自宅にあったんです。
そこに存在するすべてのものに、ちゃんとストーリーがあり、
例えば、寝室の片隅にコロンと寝転がるように置かれていたフクロウのぬいぐるみも、
「なぜ立ってないの?」と尋ねると「寝る場所だから、ゴロンと横になっているの(笑)」と。
大人になると忘れてしまうこういう純粋な遊び心が、家の随所にちりばめられていました。
センスって、本当に生活を豊かにする。
☟こちらは代官山のアトリエの打ち合わせ用のお部屋にて。
代官山は季節の花々と緑、そして香りがアクセントになっているシノワズリーを基調にした空間。
なにげなくおかれた洋書のペーパーバックに差し込まれた、しおりまでもが愛らしく感動してしまいました。
こんなふうに、東京のアトリエと湘南のご自宅のあちこちを、撮影させていただき、
そこに宿る風間さんのセンスを紹介させていただいています。
2つは全く異なる雰囲気を持つ空間でありながら、どちらも風間さんの本質がしっかり感じれました。
センスを紐解くロングインタビューも掲載しております。
初めて公開した葉山のご自宅、ぜひご覧ください。