CARVENのアール・ヌーヴォー | Numero TOKYO editor
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CARVENのアール・ヌーヴォー

日本では12月5日に発売するPETIT BATEAUとのコラボレーション(パリでのアイテムリリースイベントにて編集長とデザイナー、ギョーム・アンリ氏の2ショットはこちら。)、オンラインショップのオープン、阪急うめだ本店のコーナー展開スタートなど、相変わらずニュースが盛りだくさんのCARVEN。
 

展示会へ伺ったプレスルームでお話をしていると「新しいブランドだと思っている方が多いみたい」と。そうなんですね。
 
アーティスティック・ディレクターにギョーム・アンリ氏を迎えてプレタを開始したのが2010年。その年から再注目されているCARVENですが、ブランドの創業は1945年。マダム・カルバンことカルメン・デ・トマソ氏がパリ、シャンゼリゼ通りのロンポワン6番地にオートクチュール・メゾンを設立したのがはじまりで、60年代には「フランスのエレガンスの真髄を世界に知らしめた」とレジオール勲章を受勲。70年代にはエールフランス航空のスチュワーデス用コスチュームを担当し、さらにはオリンピックフランスチームのユニフォームをデザイン。と、そんな歴史の上に成るブランドです。
 
レディトゥウェアとして2010年に生まれ変わってからは、あっという間に日本でも人気のブランドに。私もよく、新宿伊勢丹店のコーナーでお買いものをします。私がこのブランドに夢中になっている理由のひとつはサイズ感。notグラマラスな超日本人体型の私にもしっくりくるフォルム。とってもありがたい(絶妙なバランスが、少女趣味で甘党な私の個人的な欲も満たしてくれる)。そしてその起源も、元をたどるとマダム・カルバンのお仕事。身長155cmと小柄だったという氏が提唱してきたスタイルが、今日のCARVENを形成するエッセンスになっているんですね。知っていても知らずとも、ギョーム・アンリ氏の素晴らしいクリエイションを架け橋に、私たちはマダム・カルバンのスピリットをまとっている。大好きなお洋服、歴史を知るとさらにうっとりしてしまいます。
 
で、ここからが新作について。
 

2013年春夏のコレクションピースで個人的に気になったアイテム。切手柄のカラーが付いたショート丈のニット。
 

ベークライト(石炭酸樹脂というプラスチックの素材)を使ったネックレス。
 

見覚えのあるこちらのデザイン、新作はハリのあるシルクサテンで登場。
 
コレクションラインで意識されていたのが「アール・ヌーヴォー」というキーワード。ぱっと思いつくのはアルフォンス・ミュシャの絵、エクトール・ギマールのメトロの入り口…。曲線的なカットワークが施されたジャケットにスカート、草木や花がモチーフになったワンピース、アクセサリーなど、アール・ヌーヴォーという言葉からかなり連想しやすいラインナップ。手の込んだ立体的なパターンが印象的でしたが、このクチュールテクニックには「新しいブランドだと思っている方」たちへ向けてのアピールも込められているのだそう。
 

 

写真家のアルフレッド・スティグリッツの姪で、登山家のジョージア・エンゲルハードをミューズにしたというサファリ調のアイテムも可愛かったです。写真は、サファリとトワル・ド・ジュイをかけあわせたプリントのバッグ。
 
(恥ずかしながら、説明していただいた「トワル・ド・ジュイ(Toile de Jouy)」を知らなかったので調べました。18世紀に生まれたフランスの伝統的なプリント生地のことで、ヴェルサイユに近いパリ近郊の町ジュイ=アン=ジョザスという土地で作られたものの総称。手法は銅版画、田園風景や人物、神話などをモチーフにしたデザインが多い、とありました。トワル・ド・ジュイ博物館
 

コマーシャルラインは華やかなカラーパレット。アンディ・ウォーホルらが活躍していた70年代の庭園での楽しいピクニックをイメージソースにしていたり、ポップアートを意識したコラージュの様なデザイン。写真を撮っていなかったのですが、デイヴィッド・ホックニーの作品を想わせるブルーの使い方もとってもキレイで。
 

欲しい♡と思ったのは、きれいなラベンダー色のあれこれ。レザージャケット。
 

3色使いのカーディガン。
 

これは買います、ワンピース。店頭に並ぶのが楽しみ。
 

シューズも種類豊富で大興奮。今年の春夏、夏目三久さんのデジカメ日記にも登場していましたが(私はこのピンクの形違いにこの夏大変お世話になりました)Robert Clergerieとのコラボレーションシューズは履き心地もよくて歩きやすい優秀シューズ。新作は登山家のジョージア・エンゲルハードをミューズにしたコレクションイメージに合わせた、探検家風のディテール。
 

ウッドのヒール&ソールには、スパイクのようにラバーが貼られていました。
 

オリジナルにはフロントリボンが。新生CARVENはかかとリボンのイメージが強いですが、フロントリボンの靴はオートクチュール時代にも作っていたそうです。
 

切手柄も。ハイとフラットの中間くらいの高さのヒールも登場していました。これも欲しい。
 

コラボレーションと言えば、メンズはPORTERとコラボレーションしたリュックサックが。
 

ロゴ。
 

女の子からのオーダーも多いというメンズライン。このトレーナーの刺しゅうは「押し花」がモチーフ。わざとマスキングテープまで再現しているあたりがチャーミング。
 

花図鑑プリント。
 

iPhoneケースにもなるレザーポケットケースと、ロバの耳のチャーム。ブルーは万華鏡柄。メンズも楽しく拝見させていただきました。
 

このかわいいノートは、21日にオープンする阪急うめだ本店3階コーナーでお買い物した人への限定ノベルティになるらしいです。
 
というわけで、以上、ちょっとした展示会レポートでした。せっかくなので、今年個人的にお世話になったCARVENさんのアイテムから一部を…
 

去年の黒に続き、今年の夏はこのカラフルな一足をゲットしました。
 

夏の終わりにクローゼットに仲間入りした付けえり。などなど、思い返せば2011年から着々と増えていて、とってもお世話になっています。この場をかりて、感謝♡
 

 

 

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