大竹しのぶ一人芝居「ヴィクトリア」開幕 | Numero TOKYO
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大竹しのぶ一人芝居「ヴィクトリア」開幕

撮影:宮川舞子
撮影:宮川舞子

大竹しのぶの一人芝居『ヴィクトリア』がついに開幕する。

5月まで上演されていたミュージカル『GYPSY』で、伝説的なストリッパー、ジプシー・ローズのステージママを演じた大竹しのぶ。その存在感は、見ている観客の方がエネルギーを持っていかれる…と恐ろしさを感じるほどの迫力だった。 

主人公ローズの浮き沈みはあるにしろまぶしいばかりの「陽」という役柄から、今度は映画界の巨匠イングマール・ベルイマンの描き出す『ヴィクトリア』へと変貌を遂げる。その間、ほぼ1ヶ月というのだから、驚くより他ない。

撮影:宮川舞子
撮影:宮川舞子

『ヴィクトリア』は1人の女性が過去と現在、現実と幻想の狭間を行き来しながら、自分自身の魂と向き合うかのような独白で綴っていく世界。

『GYPSY』は他のキャストとのカンパニー力で押してくる団体戦だったが、『ヴィクトリア』では一転して深く深く、ひとりで孤独な深海へ潜っていく、いわば個人戦だ。陽と陰、多と個、相対するどちらの世界にも、見ているものを引き込んでしまうのが、大竹しのぶという女優の魅力のひとつだろう。

撮影:宮川舞子
撮影:宮川舞子

ゲネプロを終えた大竹しのぶ自身も「この作品は、ヴィクトリアという孤独な女性の脳内をグルグル旅しているかのような劇構造で、孤独な少女時代、夫の裏切り、夢の中、パーティー、一瞬にして変わる場面、場面を衣装も装置も変わらず私の声、表情だけで表すのはとても難しいことですが、だからこそやり甲斐があります。言葉で観客にイメージを渡す。それこそが、演劇の魅力です」と語っている。

観客の側も、一つ一つのセリフに、視線に、陰影に、自分自身を照らし合わせながら、自分とは何かを『ヴィクトリア』と探っていくことになりそうだ。

舞台「ヴィクトリア」

作/イングマール・ベルイマン
演出/藤田俊太郎
翻訳/肥田光久

出演/大竹しのぶ

<東京公演>
日時/6月24日(土)~6月30日(金)
会場/スパイラルホール(6/28 にアフタートークあり)
お問合せ/シス・カンパニー
TEL:03-5423-5906(営業時間 平日11:00~19:00)

<西宮公演>
日時/7月5日(水)~7月6日(木)
会場/兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
問合せ/キョードーインフォメーション
TEL/0570-200-888(営業時間 11:00~18:00 日祝休業

<京都公演>
日時/7月8日(土)~7月9日(日)
会場/京都芸術劇場 春秋座
問合せ/京都芸術大学 舞台芸術研究センター
TEL/075-791-9207(営業時間 平日10:00~17:00)

<豊橋公演>
日時/7月11日(火)
会場/穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
問合せ/サンライズプロモーション東京
TEL/0570-00-3337(営業時間 平日12:00~15:00)

企画・製作/シス・カンパニー
TEL/03-5423-5906(営業時間 平日11:00~19:00)
シス・カンパニーHP・公演特設サイト/https://www.siscompany.com/produce/lineup/victoria/

Text:Reiko Nakamura

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