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会田誠個展「愛国が止まらない」@ミヅマアートギャラリー

『梅干し』 2021 キャンバスにアクリル絵具、油絵具 33.5×45.5cm 撮影:宮島径 © AIDA Makoto Courteys of Mizuma Art Gallery
『梅干し』 2021 キャンバスにアクリル絵具、油絵具 33.5×45.5cm 撮影:宮島径 © AIDA Makoto Courteys of Mizuma Art Gallery

ミヅマアートギャラリー(東京・市ヶ谷)にて、会田誠の個展が開催中だ。当ギャラリーでの個展は5年ぶりとなる。東京オリンピックの開幕に合わせ、今夏に持ち越された本展では、初公開の新作も含む見所満載の内容だ。

7月7日(水)よりスタートした、会田誠展「愛国が止まらない」。東京オリンピックの開催に合わせ昨夏に予定されていたものが、会期延期を経て、今年開幕となった。

会田自身の「日本への断ちがたい」思いを題材とした、3作品が一堂に会する本展。それぞれ制作動機は異なりつつも、「食」というベーシックな欲望を契機につくられた作品だという。

まず会場を大きく占領するのが、「MONUMENT FOR NOTHING」シリーズの5作目、 『MONUMENT FOR NOTHING V〜にほんのまつり〜』だ。本作は「Oh!マツリ☆ゴト 昭和・平成のヒーロー&ピーポー」展(兵庫県立美術館、2019)に参加した際、制作されたものだ。学芸員の「日本における英雄と庶民の関係性」というお題に応対するものとしてつくられたものであり、東京では今回が初のお披露目となる。

『MONUMENT FOR NOTHING V〜にほんのまつり〜』 2019 木材、針金、凧糸、障子紙、木工用ボンド、アクリル絵具 720×600×1100cm 展示風景:「Oh!マツリ☆ゴト 昭和・平成のヒーロー&ピーポー」 兵庫県立美術館 © AIDA Makoto Courteys of Mizuma Art Gallery
『MONUMENT FOR NOTHING V〜にほんのまつり〜』 2019 木材、針金、凧糸、障子紙、木工用ボンド、アクリル絵具 720×600×1100cm 展示風景:「Oh!マツリ☆ゴト 昭和・平成のヒーロー&ピーポー」 兵庫県立美術館 © AIDA Makoto Courteys of Mizuma Art Gallery

壁面では、新作絵画シリーズ『梅干し』(約40点)が公開。日本初の洋画家として知られる高橋由一の『豆腐』(1877年)を念頭に置いて制作された、油絵具による写生画だ。このタイミングで日本の近代の始まりに真摯に遡行しよう、という試みである。さらに、会期の延期に伴い制作された新作も展示中だ。「漬物」を題材に、国際的な政治性を笑いで表現しているという、コンセプチュアルな作品になっている。

デビューから一貫して、日本文化や日本社会をテーマに制作を続けてきた会田誠。批判的な態度から、時に「反日アーティスト」などレッテルを貼られるアーティストだが、本展は「実は会田こそが愛国者なのではないか」と投げかけている。「愛国が止まらない」という展覧会タイトルは果たして自身の真情なのか、それともアイロニーなのか。ぜひ、本展でその意味を感じてみてほしい。

現在、会田は「パビリオン・トウキョウ 2021」にも出展中。詳細はURLよりご確認を。
(参考)都内各所に“建物”が出現!? 「パビリオン・トウキョウ2021」

※掲載情報は7月8日時点のものです。
 開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

会田誠展「愛国が止まらない」
会期/2021年7月7日(水)〜8月28日(土)
会場/ミヅマアートギャラリー
住所/東京都新宿区市谷田町3-13神楽ビル2F
時間/12:00〜18:00 *アポイント制(予約はこちらより
https://airrsv.net/mizumaartgallery/calendar)
休廊/日・月、祝、夏季休廊8月8日(日)〜16日(月)
TEL/03-3268-2500
URL/https://mizuma-art.co.jp/

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