シャネル銀座に“美の伝説”が上陸!リリアン・バスマン写真展 | Numero TOKYO - Part 2
Art / Post

シャネル銀座に“美の伝説”が上陸!
リリアン・バスマン写真展


写真家としての第一歩を踏み出した彼女に、『ハーパーズ バザー』から初めて撮影の依頼が来たのは1948年。
以来、約20年もの間、ファッション誌の黄金期を牽引した同誌を代表するフォトグラファーの1人として活躍。1951年には、同じくファッション写真家である夫のポール・ヒンメルとともにバスマンーヒンメル・スタジオを設立し、一流モデルたちの女性的な内面をとらえながら、洗練された独自の世界観を築き上げていった。

しかし……1971年、より個人的な作品制作の道を歩むことを決意した彼女はスタジオを閉じ、ファッションの世界を後にしたのだった。


その後、リリアン・バスマンの名前が再びファッション界から注目を集めるのは、写真家としてのキャリア開始から約半世紀後、1990年代に入ってからのこと。
時代とともに、ようやくファッション写真にも“ファインアート”としての評価がなされるようになり、彼女の過去の作品もまた、美術館やギャラリーで展示される機会が増え始めたのだ。
彼女自身も、80歳を目前にした1996年に、ファッション写真の第一線で再び活動をスタート。
その功績に世界中から視線が注がれる中、精力的に数多くの展覧会を開催し、2012年に惜しまれながら94歳の生涯を閉じた。

Text:Keita Fukasawa

Profile

深沢慶太(Keita Fukasawa) フリー編集者/ライター/『Numéro TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numéro TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集・執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集や、編集者9人のインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN)など。

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