ブラジル発、前人未踏のアート体験!@ DIESEL ART GALLERY | Numero TOKYO - Part 2
Art / Post

ブラジル発、前人未踏のアート体験!
@ DIESEL ART GALLERY


──このタイミングで新たに作品集も発売されますが、インスタレーションの中にも、祭壇のような場所に置かれた本の作品がありましたね。

「どちらも、紙面のグラフィックは日系ブラジル人のグラフィックデザイナーとして有名な、ペドロ・イノウエがデザインしてくれた。彼はあのダミアン・ハーストや、世界的なデザイナーとして知られるジョナサン・バーンブルックとも仕事をしているスーパーデザイナー。僕の創作活動を応援してくれる、よき友人だよ」

──他にも、さまざまなコラボレーションを展開していますね。NYとサンパウロ出身の2人組アーティストユニット、N.A.S.A.のミュージックビデオ「Strange Enough(feat. Karen. O、Ol’ Dirty Basterd)」のアートワークにも驚きました。

「N.A.S.A.の2人とは、昨日も一緒にロボットレストランに行ったところさ(笑)。他にも、ブラジルの世界的ヘビーメタルバンド、セパルトゥラのメンバーたちも友人だし、友達には恵まれていると感じるよ」



──作品のタッチの中に、ストリートアートにも通じる要素を感じるのですが、サンパウロといえばグラフィティアートも有名ですよね。

「いや、僕の作品はあくまでファインアートであって、グラフィティアートとは別のものだ。確かに、昔はスケートボーダーやミュージシャンなど、ストリートシーンの連中と一緒につるんでいたし、街中の壁にボムったり(グラフィティを描いたり)もしたけれど、この展示を見る人には、他の誰でもない僕自身のクリエイションを、空間全体を通して感じてほしいと思っているよ」

DIESEL SHIBUYAの地下の一角、神秘的な磁場とともに忽然と出現した、摩訶不思議なるアートの祭壇。呪術性が息づくリアリズムと、ストリート感覚のドープネスとの、マジカルな融合。
地球の裏側から届けられた、“誰も見たことのない景色と空間”を、ぜひ五感で味わってほしい。

STEPHAN DOITSCHINOFF『JUREMA PRETA』
期間/2014年2月28日(金)〜5月23日(金)
場所/DIESEL ART GALLERY
住所/東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti B1F
URL/http://www.diesel.co.jp/art

Photos:Koji Yamada
Text:Keita Fukasawa

Profile

深沢慶太(Keita Fukasawa) フリー編集者/ライター/『Numéro TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numéro TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集・執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集や、編集者9人のインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN)など。

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