全人類を魅了する、奥深き食の世界[中編]/菊地成孔×伊藤俊治 対談連載 vol.18 | Numero TOKYO - Part 3
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全人類を魅了する、奥深き食の世界[中編]/菊地成孔×伊藤俊治 対談連載 vol.18

菊地成孔×伊藤俊治 対談連載 vol.18
菊地成孔×伊藤俊治 対談連載 vol.18
宮崎県日南市 塚田農場 南池袋店 住所/東京都豊島区南池袋2-16-8 藤久ビル東3号館1F Tel/050-5799-3521 営業時間/17:00~24:00(金・土〜翌1:00) 定休日/無休
菊地成孔×伊藤俊治 対談連載 vol.18
菊地成孔×伊藤俊治 対談連載 vol.18
宮崎県の食材を取り扱う「宮崎県日南市 塚田農場」の他、北海道・鹿児島の食材を扱う店舗を展開。
K「流行語にもなった“地産地消”ですね」
I「それもありあすが、テロワールというか、食ってその土地から離れると大きく変質しちゃうじゃないですか。ワインなんかイタリアからアルプス越えてドイツへ移動させただけでまるで違ってしまう。レストランも土地の環境や特産品があってこそうまく回っていたのが、東京に進出してその前提が崩れてしまうとなると、なかなかうまくいかなったりするみたいですね」
K「そのあたりはダイナミックですよね。『塚田農場』のように九州全域のローカリティを出した居酒屋がヒットしたりもして。そして日本には、地産地消やご当地でないと食べられないというアウラと無関係に移動できる、全国を循環できるラーメンがあって。イタリア料理、それからフランス料理もそうですが、すべてが地方料理で、それらを総合的に都市部で食べるわけですよね。でも日本は東京、あるいは世界となってしまい、ローカリティの壁を越えられなかった。そんな中でラーメンだけが一つのインターネットというか、同じ料理人が同じ寸胴、同じ食材で全国で勝負ができるし、麺とスープと具しかないので食べる人の評価軸も決まっています。ラーメンは世界的にもすごいじゃないですか。これこそが日本のオーバーローカリティーというか、といっても全然詳しくはないんですけどね」
I「確かに、インドネシアでも台湾でもフィリピンでもラーメンの人気はすごいですね」
K「韓流スターも来日したらラーメン、ですよ」
I「ラーメン博物館にも、中国人観光客がバスで乗り付けますよね。生徒で一日二食ラーメン食べてるのがいましたが、生きてるかなぁ。僕はもう十年以上食べてません(笑)」
【日本独特の作法が生んだカレー&ラーメン】

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