Culture / Post

テーマパークっていったい何?[前編]/菊地成孔×伊藤俊治 対談連載 vol.15

日本モンキーパークのキャラクター「モンパ君」
©Meitetsu Impress Co.,Ltd,

──デンマークのチボリ公園など諸説あるようですが、日本では博物館明治村や東映太秦映画村などが草分けと言われるそうです。ただ、ビジネスモデルとして知られるようになったきっかけは、やはり東京ディズニーランドのようですね。
I「明治村は旧帝国ホテルとか品川灯台とか、日本の古い建築を中心とした文化を集めて配置し、公園化しています。近くには世界の家と生活をテーマにしたリトルワールドや、「モンパ君」のいる日本モンキーパークもある。きっともともとは、万博や博覧会、あるいは夏のシーズンだけいろいろな都市を回る移動遊園地“キルメス”などのテンポラリーなものから派生していったんでしょうね」


世界初のフードアミューズメントパーク「新横浜ラーメン博物館」

──一方で、ディズニーランド開園以前からあった遊園地は廃れてしまったりもしていますが。
I「都心に近いところでは向ケ丘遊園や、いま再開発されている多摩川沿いに二子玉川園という遊園地もありましたね」
K「デパートの屋上にあった観覧車のような遊具もいまはほとんど消えてしまいましたよね。子どもの頃、二子玉川園が期間限定でウルトラマンのテーマパークのようになっていた時に遊びに行ったことを覚えています。新横浜のラーメン博物館は、“ラーメン”がテーマの正統のテーマパークですが、テーマパークに遊園地、サーカスや博物館など先行するものや類するものを含めていくと、とんでもなく大きな話になりそうですね。最近で言うと大規模なショッピングモールやヒカリエのような商業施設だってテーマパークのような感じでしょう。そういえば『商業』も『施設』も言葉としては古いのに、あれって新しい言葉ですよね。始まりは表参道ヒルズあたりだと思うんですけど、デパートとも違ってもっと複合的だし」

東京スカイツリー、ソラマチのイルミネーションの様子
©TOKYO-SKYTREETOWN

I「東京スカイツリーとソラマチができてからは、ゾーンが広域化し、向島界隈が下町テーマパーク化しているんじゃないでしょうか」
──ノスタルジーを感じさせる下町は、テーマパークと相性が良さそうですよね。
K「それにこれもテーマパークの関連ワードになるのかどうか、僕は動植物園や水族館が好きで、ベルリン動物園をはじめ国内外で出かけていますね。あと、伊藤先生がお詳しい分野かと思いますが、ニキ・ド・サンファルのタロット・ガーデンや、もう閉鎖されてしまいましたが香港のタイガーバームガーデンなど、個人でテーマパークのようなものを作ってしまう人々もいますし。アウトサイダー・アートの世界では有名なワッツ・タワー(*LAに建てられた搭状の高層建築で、作者は建築の専門知識を持たないサイモン・ロディア。1990年にアメリカ国定歴史建造物に指定)は、一人の男が30年以上かけて作った塔なんですよね」
I「あるいは、フランスの郵便配達夫・シュヴァルが作り上げた理想宮などもありますね」

【テーマパークが建つ場所には何か因縁がある?】

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