はい、活動報告です。俳優、演出家の長塚圭史さんが主催する葛河思潮社の第四回公演、『背信』の宣伝美術のお仕事をさせて頂きましたよ。
いつもお仕事させて頂いている女優の松雪泰子さんが出演されるという事で、数年前初めて『浮標』を見せていただいてすっかりファンになりまして、昨年の『冒した者』ももちろん拝見させて頂きました。それでもって4回目となる今回、お仕事をさせて頂いております。。。スタイリストやって来て良かったなぁと実感しますねぇ〜。。。嬉しい限りです。。。
今回の作品はイギリスの作家、ハロルド・ピンターによる戯曲『背信』です。ノーベル文学賞を取ったこの大作家の作品としては異色のこの作品は、二人の男と一人の女を巡る長い歳月の恋愛物語です。いやぁ〜、実に大人でシックな作品でございます。。。
まずは第一弾として宣伝広告用のビジュアルの撮影をさせて頂きました。今回、長塚さんからのイメージで『舞台を制作して行く全てのプロセスを表現するよう なビジュアルが作りたい。』というリクエストを受けまして、散々知恵を絞って私が出したアイディアがトワル。。。。。ファッションに携わるお仕事の方々はお解りでしょうが、実際の作品を制作する為に一番最初の段階のシーチングを用いて作られる、いわゆる仮縫いです。着てもらった後に書き込みをしたりシルエットを確認する為の最初の青写真のようなもので、今回のコンセプトにはピッタリかと思い制作させて頂きました。
松雪さんにはエレガントなドレス、男性お二人にはスーツを仕立てました。トワル感を出す為に実際の生地のスワッチを貼付けたり、ボディをつまんだり、ボディーテープを張ったり、マジックで書き込んだりとプロセス感を表現し、ドレスの裾に至っては現場でカットさせて頂きました。
実際の公演の衣装のほうも手がけさせて頂きますよ。繊細な人間の心の動きを、縫い目の一つ一つにまで表現出来るように仕事して行きたいなと思っています。
どれだけ時代が進化しようとも一向に解明出来ないのが『愛』というもの。この命題の元において人間とはなんとも無力で小さな存在です。様々な記憶が交差 し、お互いの中で流れる想いや時間のズレ。。。何気なくかけ間違ったボタンは思わぬところで思わぬ事件を生み、それでも時間は残酷に流れて行きます。
恋愛スキルの高い大人の皆様には『あ〜、あるあるこういう事。。。』なんて古傷を突っつくようなシーンも登場しますし、経験少ない若い皆様には『大人って こんなんかしら？？？』なんて妄想させてくれる作品でございます。秋の始め、この作品をご覧になって『愛』という物をもう一度考えてみるは如何です か？？？
背信
作：ハロルド・ピンター 翻訳：喜志哲雄
演出：長塚圭史
出演：松雪泰子 田中哲司 長塚圭史 ジョン・カミナリ
【横浜公演】2014年9月10日（水）〜15日（月・祝）KAAT神奈川芸術劇場 ＜大スタジオ＞
【東京公演】2014年9月18日（木）～30日（火）東京芸術劇場 シアターイースト
【豊橋公演】2014年10月4日（土）、5日（日）穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース
【仙台公演】2014年10月7日（火）、8日（水）仙台市宮城野区文化センター パトナシアター
【新潟公演】2014年10月11日（土）りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場
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葛河思潮社第四回公演『背信』オフィシャルウェブサイトはこちらからどうぞ。
美術：松岡 泉
照明：齋藤茂男
音響：加藤 温
衣裳：Die-co★
ヘアメイク：河村陽子
演出助手：山田美紀
舞台監督：福澤諭志
広報：吉田プロモーション
プロモーション：金 有那
文：清田隆之
Webサイト：matium
Webプロモーション：飯田裕幸
票券：田村浩子
制作：伊藤達哉
制作助手：三浦 瞳、北澤芙未子、永田フネ
宣伝美術：Enlightenment
宣伝写真：鈴木陽介
宣伝衣裳：Die-co★
宣伝ヘアメイク：中野明海、井手真紗子
ビジュアル撮影の模様のムービーはこちらからどうぞ。私も後ろ姿で登場していますので是非ご覧下さいね。
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