知ってびっくり!ウェス・アンダーソンのマニアックなこだわり
最新作『犬ケ島』公開記念!ウェス・アンダーソン特集企画パート3。実際には映ってなかったり、映画を見ただけではわからないような部分にまで、執拗なまでにこだわり、決して手を抜かない。ウェス映画の中に隠された裏話や噂を集めてみました。(「ヌメロ・トウキョウ」2015年10月号掲載)
『アンソニーのハッピーモーテル』
・セットの壁にはリチャード・アヴェドンが撮ったジャック=イヴ・クストーのポートレートをディスプレイ。クストーは後の『ライフ・アクアティック』のスティーヴ・ズィスーのモデルにもなった人物。この時点でウェス・ワールドが垣間見られる。
『ライフ・アクアティック』
・スティーヴ・ズィスーのモデルは探検家ジャック=イヴ・クストー。彼も赤いニットキャップをかぶっていた。(写真上)
・チーム・ズィスーのコスチューム(写真下)は映画『スター・トレック』の衣装(写真中)を意識したもの。
『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』
・マーゴの部屋のシマウマ柄の壁紙はNYレキシントン通りにあるジーノという店がお手本。またリッチーの部屋の壁にある家族の歴史をなぞった絵はウェスの弟エリックが描いている。(写真上)
・終盤、ロイヤルとマーゴ父娘がサンデーを頼むパーラーのシーン。実は店内にいる他の客もすべて父娘の組み合わせなのだ。(写真下)
・マーゴ愛用のタバコSweetAftonは1970年代に売られていたアイルランドの銘柄。サルトルのお気に入りとの噂で、ヌーヴェルヴァーグの映画にもよく登場する。
『ムーンライズ・キングダム』
・ボーイスカウトの衣装350着は手作りで用意されたもの。
・撮影に入る前に、サム役のジャレッド・ギルマンとスージー役のカーラ・ヘイワードには実際に手紙のやり取りをさせた。(写真は劇中に登場した手紙)
Text:Minami Mihama Edit:Masumi Sasaki ©️Aflo , PPS通信社