この夏注目のアートフェスガイド2017
日本全国、地域発のアートイベントが花盛り。「音楽フェスもいいけどアートもね!」的な楽しみはもう常識。夏休みから秋にかけて出かけたいおすすめのアートフェスを解説!
ヨコハマトリエンナーレ2017
港町に“アートの星座”を描く都市型国際展のパイオニア
イメージヴィジュアルより。
ここがポイント!
精選! 約40組の現代アートとじっくり対峙
横浜の隠れた歴史巡りも今を生きるヒントに
多ジャンル対談などでアートの新体験も提案
マイケル・ランディ『アート・ビン』(2010/2014年)撮影:加藤健(前回(2014年)の開催風景より)
巨大バッタがホテルの壁面に出現した第1回(2001年)から、アーティストの森村泰昌が芸術監督を務めた前回まで、ヨコトリの歴史はチャレンジの連続。時に議論も呼びながら、常に日本の国際展の未来を切り開いてきた。
横浜美術館展示室内の風景 撮影:田中雄一郎 (1-3. 写真提供:横浜トリエンナーレ組織委員会)(前回(2014年)の開催風景より)
6回目の今回は「島と星座とガラパゴス」がテーマ。孤立と接続という、今どきの人付き合いから国際関係にまで共鳴しそうなヒントワードも示しつつ、アートならではの発見や問いかけをくれる作品が並びそう。
パオラ・ピヴィ『I and I(芸術のために立ちあがらねば)』(2014年)Photo: Guillaume Ziccarelli Courtesy of the Artist & Perrotin
アイ・ウェイウェイやオラファー・エリアソンなど視覚と思考を刺激する著名アーティストに加え、小沢剛やMr.など独自のアプローチで知られる日本作家も登場。難民問題から歴史の再解釈まで、来場者は多様なアイデアの作品を巡り、自らのうちに星座=つながりを描く。また、港町の歴史を現代につなぐべく歴史的建造物を会場に選ぶなど、有名無名の歴史を再発見する工夫も。
アイ・ウェイウェイ(艾未未)『安全な通行』(2016年)©Ai Weiwei Studio
作家数約40組は従来より少ないが、あえて絞り込み、1作家ごとを深く観賞することを目指したとか。異ジャンルの達人を招いた公開対話シリーズ「ヨコハマラウンド」など、アートをテーマに議論の場を生む試みにも注目!
マウリツィオ・カテラン『無題』(2000年)Photo: Zeno Zotti Courtesy: Maurizio Cattelan’s Archive and Perrotin gallery
『ヨコハマトリエンナーレ2017
島と星座とガラパゴス』
会期/2017年8月4日(金)〜11月5日(日)
会場/横浜美術館、横浜赤レンガ倉庫1号館、横浜市開港記念会館 地下ほか
(チケット提示で乗車が可能な会場間無料バスを運行)
チケット/前売一般¥1,500、当日¥1,800ほか(中学生以下無料)
休館日/第2、4木
TEL/03-5777-8600(ハローダイヤル)
URL/www.yokohamatriennale.jp