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幸せを学ぼう! 科学編
ものごとは3つのフェーズを辿り進化を遂げていく。自分が今どこの位置にいるのか、しっかり把握することが大切。
ただ、どうやってシンプルにすればよいかは、自分ではわかりづらいものです。遠慮なく、違う分野で活躍する友人や知人にアドバイスを求めてはいかがでしょうか。そして重要なのは、この進化のプロセスはおよそ20年かかるということを理解しておくこと。そう思って人生を考えてみるだけで何かが変わってくると思いませんか?
幸せを学ぼう! 科学編
ハッピーになるためのキーワードを解説
幸せの形が多様化するなか、どうやったら最大限ハッピーを享受できるのか? 科学、経済、言語、女性学…各分野の豪華講師陣がハッピーになるためのキーワードを伝授。(「ヌメロ・トウキョウ」2017年3月号掲載)
Section 6 21世紀型の進化って? 進化には3つの過程があります。まずプリミティブ(原始)から、コンプレックス(複雑化)へ、そして最後にシンプルへと向かいます(図参照)。携帯電話を例にすると、ごてごてといっぱい機能がついた複雑なものを、アップルが完全に無駄を削ぎ落とした結果、シンプルなiPhoneが登場しました。人間も同じで、自分というものの本質を知るためには一回足して、引くということが重要になります。これ以上どう試行錯誤しても伸びしろはないと感じたときが、自分という存在が複雑になりすぎたタイミング。行き詰まりを感じたときこそ、iPhoneのようにシンプルにしていけばいいのです。
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Illustration:Walnut
Interview & Edit:Sayumi Gunji
Text & Edit:Etsuko Soeda
Profile
石川善樹(Yoshiki Ishikawa)
1981年生まれ。東京大学医学部健康科学・看護学科卒業後、ハーバード大学公衆衛生大学院修了後、自治医科大学にて博士号(医学)取得。「人がより良く生きるとは何か」をテーマとして、企業や大学と学際的研究に従事。予防医学、行動科学、機械創造学などを専門分野とし、雑誌、テレビ、講演などにも多数出演する。(Photo:Ayako Masunaga)