米倉涼子が選んだ道「モデルから女優になった時ターニングポイント」 | Numero TOKYO - Part 2
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米倉涼子が選んだ道「モデルから女優になった時ターニングポイント」

Numero TOKYO 79号 きっかけは“コレ”でした vol.52 米倉涼子
Numero TOKYO 79号 きっかけは“コレ”でした vol.52 米倉涼子

──カッコいい米倉さんが見られそうですね。今までもさまざまな役柄を演じてきたなかで、ターニングポイントになったと感じる作品はありますか?

「皆さんからはドラマ『黒革の手帖』だと言われます。ただ、私の中でこの仕事がターニングポイントという考えはなくて。人生においては、モデルから女優になった時が、一番の分岐点でしょうね」

──それでは仕事において、自分の意識が変わったなと思うのはいつ頃ですか?

「まだ私が女優として駆け出しの頃、宝塚を描いたドラマで、当時から主役を張るような第一線で活躍されている女優さんらと共演させていただいたんです。年齢も私とあまり変わらなくて。でもその方たちの緊張感とオーラのぶつかり合いを直に見て、やはりトップになる女優さんたちは違う、ちょっとやそっとでは負けてしまうって感じたんです。新人の自分がいずれ主役もできる女優になるためには、もっと頑張らなければいけない。そう決意しました。同世代の女優さんばかりが集まってひとつのドラマや映画をつくることはほぼないので、今思うと貴重な体験でした」

──その頃から主役という頂点を目指していたんですね。

「私は小さい頃からバレエを習っていたので、主役をとるには技術やルックスなどの多くの要素が必要で、でもそれ以前に、とにかく頑張らなければ手に入らないものなんだということは、わかっていました。それでも、実際に第一線に立つ女優さんたちを目の当たりにしたら、主役は努力や技術はもちろん、時代から求められているものや、その人ならではのオーラや独自の感性を持っていることが大切だと気づいたんです」

──それから自分らしさを意識するように?

「私の場合は感覚的な素直さは絶対に失くしちゃいけないな、と。頭の中で組み立てられないのが弱点なので。だから、こういう動き方をしようとか、現場に演技プランを持って行かないほうが上手くいく。その場であるがまま、思うままに自分を出すことが、一番私らしく表現できるんです」

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