未来か現実か!? 全人類に告ぐ。「ヴァンサン・フルニエ展」 | Numero TOKYO
Art / Post

未来か現実か!? 全人類に告ぐ。
「ヴァンサン・フルニエ展」


ここはもしや……火星!?
荒涼たる大地でひとり、宇宙服のヘルメット越しに空をあおぐ女性の姿──。

でも、この写真はSFでも、ファンタジーでもない。
やがて人類が初めて火星に降り立つ日に向けて、アメリカ・ユタ州の砂漠で行われたシミュレーション・プロジェクトの実験風景。つまりこれは、“現実” なのだ。
それなのに、不思議と湧き上がるこの感覚は、なんだろう。
単なる記録写真からは感じるはずのない、美しくも切なく、不可解な感情……。

Text:Keita Fukasawa

Profile

深沢慶太(Keita Fukasawa) フリー編集者/ライター/『Numéro TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numéro TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集・執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集や、編集者9人のインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN)など。

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