あの伝説の屋外展が再び……! 「水の波紋展 2021」開催
1990年代に開催された“伝説の屋外展”の記憶を継承する「水の波紋展 2021」がついにスタート。東京・外苑前のワタリウム美術館やその周辺エリアのほか、複数の施設にて、2021年9月5日(日)まで。
1995年、キュレーターのヤン・フートとワタリウム美術館の協力により、東京の原宿・青山エリアの屋外を舞台に現代アート作品を多数展開した「水の波紋95」展(※1)。大都市の中心部で街全体を使用したこの企画は、世界でも前例のない挑戦的なものだった。加えて、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件によって、日本の社会が大きな不安と緊張感に包まれていた年のこと。そんななかで開催されたこの屋外展は、都市における行動の自由や場所のあり方、安全を問いかけるものとして、今も多くの人の心に刻まれている。
(※1)参考記事:Numero.jp「伝説の展覧会を呼び覚ます「まちへ出よう展」@ワタリウム美術館レビュー」
それから26年が経ち、2021年2〜6月に、「水の波紋95」展の源流をたどる「まちへ出よう展」がワタリウム美術館で開催された。そして、8月2日(月)からは、「水の波紋展 2021」がスタート。
本展の会場は、ワタリウム美術館や周辺エリア、周辺施設のほか、再開発によって大きく変わろうとしている東京の小道やその狭間を利用している。若いアーティストらの作品を軸にして、「水の波紋95」でも展示を行ったアーティストたちの作品も設置される。
なお、本展は、4〜5月の開催を予定していたが、会期を変更して開催を迎えた。
また、同展会期中には、建築家やアーティストらが手がけた建物やオブジェが屋外で展示される「パビリオン・トウキョウ2021」(※2)や、その関連イベント「パビリオン・トウキョウ2021展 at ワタリウム美術館」(※3)も開催。こちらもあわせてご堪能あれ。
(※2)参考記事:Numero.jp「都内各所に“建物”が出現!? 「パビリオン・トウキョウ2021」」
(※3)参考記事:Numero.jp「「パビリオン・トウキョウ2021」 の“裏側”を公開 @ワタリウム」
※掲載情報は8月20日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
水の波紋展2021
会期/2021年8月2日(月)〜9月5日(日)
会場/東京・青山周辺27カ所(ワタリウム美術館とその周辺、岡本太郎記念館、山陽堂書店、渋谷区役所 第二美竹分庁舎、テマエ、ののあおやまとその周辺、梅窓院)
住所/東京都渋谷区神宮前3-7-6(ワタリウム美術館)
料金/無料(ただし、ワタリウム美術館と岡本太郎記念館は入場料が必要)
時間/11:00〜19:00(岡本太郎記念館は10:00〜18:00、山陽堂書店は平日 11:00〜18:00・土 11:00〜17:00)
休館/会期中無休(但し、ワタリウム美術館は月曜日休館、岡本太郎記念館は火曜日休館、山陽堂書店は日曜日・祝日休廊)
TEL/03-3402-3001(ワタリウム美術館)
URL/www.watarium.co.jp/jp/exhibition/202108/
※JRの「インサイドアウトプロジェクト(フォトブース)」、Yotta(ヨタ)の「青空カラオケ」利用には事前予約が必要。
Text : Manami Abe