若き6代目アルフレッドが情熱を注ぐ
「コアントロー」の魅力とは?
オレンジリキュール「コアントロー(COINTREAU)」を継承する家元の6代目であり、ヘリテージ・マネージャーとして世界中のバーテンダーや愛好家に最高のカクテルを伝え広める若きホープ、アルフレッド・コアントローにインタビュー。
——伝統を守りながら革新し続けるためにどんな展望を考えていますか?
3つあります。まずは一貫した匠の技を凝縮している「コアントロー」。そして歴史からインスピレーションを得た「コアントロー ノワール」。このもととなったレシピは1903年のもの。つまり歴史、そして遺産が非常に重要な役割を果たします。そして3つめとして現代に向けて私たちはモダニティーをプラスした「コアントロー ブラッドオレンジ」を発表しました。もともとのスイートオレンジとビターオレンジのピール(果皮)に加えフランス・コルシカ島産のブラッドオレンジのピールが入っています。アルコール度は少し控えめで、さわやかな切れ味、躍動感のある、かつ活力のあるフレーバーとなります。どれかが良い悪いではなく、全く違った形で、それぞれ3つのコアントローを表現しています。ですから昔から一貫して変わらないスタンスでありながら、一方で色々な技術を持って、匠の技を伝承していきたいのです。
6代目がオススメしたい、これからの季節のための一杯とは?
とても良い本があります。この1955年に出版されたカクテルブックには、初めてコアントロー・フィズがレシピとして紹介されています。
この本は常に手元に置いており、私の仕事に欠かせないものです。ここに書かれたレシピから少しアレンジしたレシピをご提案しましょう。まずは、生姜を薄くスライスして、50mlのコアントローの中に漬けておきます。そして生姜の風味を引き出したら、そこにライムを絞ってソーダと氷を加える。「コアントロー・フィズ ジンジャー」は、生姜の心地よい刺激とともに体も心も温めてくれるカクテルですので、ぜひこれからのパーティシーズンに楽しんでもらえたらと思います。
レティシア・カスタが指揮を執る「コアントロー・クリエイティブ・クルー」
クリエイティブな女性を応援するルイーザ・コアントローが残したものとは?