音楽や横浜のカルチャーに酔いしれるウォーターフロントホテル「ヒルトン横浜」へ | Numero TOKYO
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音楽や横浜のカルチャーに酔いしれるウォーターフロントホテル「ヒルトン横浜」へ

「ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜」や「ウェスティンホテル横浜」、「ハイアット リージェンシー横浜」など近年外資系ラグジュアリーホテルが続々横浜ベイエリアにオープンしている。そしていま一番ホットなのが、世界最大級の音楽アリーナ「Kアリーナ横浜」に隣接する形で2023年9月24日(日)にオープンした「ヒルトン横浜」だろう。「音楽と横浜に酔いしれる大人の社交場」を標榜する「ヒルトン横浜」の全貌をレポートする。

アール・デコをモチーフに、モダンな横浜の要素を取り入れたホテルデザイン

横浜駅東口から徒歩約11分、新高島駅4番出口から徒歩約5分の距離にあり、商業施設の「横浜ベイクォーター」から川を挟んだ対岸のウォーターフロントに位置する「ヒルトン横浜」。周辺には「パシフィコ横浜」や「臨港パーク」、「横浜ハンマーヘッド」や「横浜赤レンガ倉庫」などがあり、観光にもビジネスにも便利なロケーションだ。

ホテルのデザインコンセプトは、建築様式のアール・デコをモチーフに、モダンな横浜の要素を組み込み再構築した「YOKOHAMA Déco(ヨコハマ・デコ)」。ニューヨークのカーネギーホールやラジオシティなど、世界のエンターテイメントの中心地で用いられてきたアール・デコは、日本のジャズの発祥地である横浜でも、神奈川県庁本庁舎などの歴史的建築にその造形が多く取り入れられてきた。そのアール・デコの端正さ、煌びやかな豪華さと未来的なスタイリッシュさを取り入れたのがホテルのデザインコンセプトだ。横浜の海のブルーや港町、音楽のイメージを取り入れ、横浜の夜景に溶け込みつつ、華やかさも感じられるように仕上げている。例えばメインエントランスには管楽器のホルンを模したアートワークとともに、金色の手すりに石の素材感を生かして作り上げた螺旋階段を配し、映画のワンシーンのような空間を演出。


フロント、ロビーラウンジは横浜の海と街の間の埠頭や波止場をイメージしており、アール・デコを取り入れたゴールドのメタルスクリーンやフロントデスクがゲストを華やかに出迎える。

横浜の夜景の中に浮かんでいるかのような全339の客室

デラックスルーム
デラックスルーム

地上26階建のホテルは3階にフロントが位置し、客室は7〜25階にあり、スイート20室を含む全339室ある。スタンダードなデラックスルームでも31平米と広々とした空間だ。ちなみにスイートルームは7階から各階の角部屋に位置し、ラウンジへのアクセスが可能なエグゼクティブルームは22〜25階にある。

客室にはアール・デコの特徴的な装飾やデザインを施し、エレガントな配色で統一。客室は、まるで横浜の夜景の中に浮かんでいるかのように感じる足元まで全面に広がった窓が特徴的だ。

スイートにはMarshall、それ以外の客室ではAnkerのスピーカーを採用。

また、客室でも音楽の余韻に浸れるよう全室に高性能のBluetoothスピーカーを用意しているほか、イギリス発のフレグランスブランド「Crabtree&Evelyn」のアメニティやスキンケアセットを備える。

ライブラリーやプレゼンテーションからも横浜を感じられる「エグゼクティブラウンジ」

提供元:ヒルトン横浜
提供元:ヒルトン横浜

ホテル5階には、スイートルームやエグゼクティブルームに宿泊のゲスト専用のエグゼクティブラウンジが設けられている。“静”をテーマとしているエグゼクティブラウンジの入口付近には、音楽やアート、横浜に関する書籍が並ぶライブラリーがあるため、自由に読書を楽しむことができる。

提供元:ヒルトン横浜
提供元:ヒルトン横浜

ラウンジは帷子川のリバービューと横浜の街を望む開放感のある造りだ。朝食、ティータイム、カクテルタイムと時間に合わせたサービスも受けられる。

ティータイムにはカラフルなドーナツやスナックと共に、ニューヨーク発祥のプレミアムティーブランド「HARNEY & SONS」の紅茶やコーヒーなどのソフトドリンクが登場。カクテルタイムにはチーズやハムなどの軽食に加え、フランスやイタリアのワインをはじめ、横浜のクラフトビールや「湘南ゴールドサイダー」など、横浜ならではのドリンクを嗜める。

銘柄牛や新鮮なシーフードが堪能できる、アッパーカジュアルダイニングでディナー

ホテルのスペシャリティレストランは、「もしミラノに海があったら」という遊び心的視点で生まれた「オーシャンミラノ シーフード&ローストビーフ」だ。横浜の港と客船をイメージした木の温かみとネイビーブルーのタイルが調和した、高級感とカジュアルさを兼ね備えたアッパーカジュアルダイニングとなっている。

眺望の良い窓際席のほか、二面ガラス張りの個室(個室料別料金)もあるため、記念日や接待、プロポーズなど特別で非日常なシーンにも使えそうだ。また、テラス席もあり「横浜ベイクオーター」などウォーターフロントの夜景を間近に眺められる。

そんな「オーシャンミラノ シーフード&ローストビーフ」では、ジャズやボサノバのBGMと横浜の夜景と共に、銘柄牛と新鮮なシーフードをコースメニュー(16,000円〜)で楽しめる。料理長の山北雅文シェフは「パンパシフィックホテル横浜」(現・横浜ベイホテル東急)を皮切りに「コンラッド東京」でスーシェフを経験後、多数レストランで料理長としての実績を重ね、今回ヒルトン横浜スペシャリティレストラン料理長に就任。

訪れた11月の「REGALO / 贈り物」(一人20,000円)というコースでは、海の果実を意味する「厳選魚介のフリュイドメール ミラノスタイル」が登場。色とりどりの生花が閉じ込められたガラスの器に、ロブスターの甲羅、その上にロブスターの身、蟹肉、キャビアや金目鯛、炙ったノドグロがあしらわれた食べる前から心が満ちる一皿だ。爽やかなレモンジュース、シャンパンドレッシングが、横浜市中央卸売市場から仕入れたフレッシュなシーフードの味を引き立てる。

このほかにも「蒸し鮑のポワレ」や、市場直送の魚介を使った「ブイヤベース」、「黒毛和牛のローストグリル トリュフソース」など、贅沢な品々がテーブルを彩る。レベルの高い食材を使いながらも、気負わず比較的手の届きやすい価格での提供を実現している。味やプレゼンテーションはスペシャルなレストランとあり、今後さらに人気を博しそうだ。

アール・デコの庭園がコンセプトのオールデイダイニング「パレード」

ホテル3階には、横浜・港町にあるアール・デコの庭園をコンセプトにデザインされたオールデイダイニング「パレード」もある。朝食ビュッフェ(大人3,800円、子供1,900円)では、シェフのこだわりが詰まった約150種類の料理が並ぶ。

朝食ビュッフェで提供されるメニューの数々
朝食ビュッフェで提供されるメニューの数々

特に注目はライブキッチン。焼きたての香ばしいパニーニやフレンチトースト、トロピカルソースなどをトッピングできるハワイアンパンケーキを目の前で仕上げてくれる。

デザートビュッフェでは約50種類以上のデザートとセイボリーがずらり。生搾りモンブランなど、出来立てスイーツが味わえるのも魅力だ。

ランチビュッフェ(大人5,500円、子供2,750円)やディナービュッフェ(大人7,800円、子供3,900円)では、インターナショナルな料理や季節ごとにアレンジしたメニューがラインナップ。横浜中華街にちなみ、ランチでは点心のワゴンサービスがあるなど、横浜ならではのサービスが光る。

中央にそびえ立つボトルタワーが象徴のバー&ラウンジ「メロディー」

ニューヨークのクライスラービルをイメージした約7.2mのボトルタワーが店内中央にそびえ立つバー&ラウンジ「メロディー」もぜひ立ち寄りたい。インダストリアルなメタルレリーフを配したエントランスや、ガラスや金属の煌めきが横浜の摩天楼のような雰囲気を醸す。

ラズベリーのリキュールとシャンパーニュを使ったシグネチャーカクテルの一つ「シャンボール ロワイヤル」2,200円
ラズベリーのリキュールとシャンパーニュを使ったシグネチャーカクテルの一つ「シャンボール ロワイヤル」2,200円

軽食、クラシックカクテル、そして世界各国から取り寄せたソムリエ厳選の100種類のワインなどが楽しめる。さらに毎晩ピアノの生演奏が行われるほか、週末にはデュオやトリオなどの生演奏も開催。しかも演奏時間は長いのに、カバーチャージはなしというから寄らない手はない。ホテルコンセプトである「音楽と横浜に酔いしれる大人の社交場」をまさに体現したバー&ラウンジだ。

隣接する「Kアリーナ横浜」でコンサートを鑑賞し、その余韻に浸りながらホテルステイを楽しむもよし。ビジター利用でレストランやバーで、上質な横浜のひと時を楽しむもよし。さまざまな使い方で新たな横浜の魅力を体感させてくれる、そんな新ホテルだ。

ヒルトン横浜

住所/神奈川県横浜市西区みなとみらい6-2-13
TEL/045-641-8100
URL/hiltonyokohama.co.jp

Photos & Text:Riho Nakamori

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