開けチャクラ! バービーのモヤモヤ相談室 vol.16「固定観念や思い込みで、味の好みを決めつけないで!」
体や性をめぐるあれこれ、人間関係や恋愛、社会についてなど、読者の抱える「モヤモヤ」をバービーが一緒に考えます。正解は見つからないかもしれないけど、チャクラは開放できちゃうかも?!(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2022年12月号掲載)
【今月のモヤモヤ】
女性だからという固定観念や思い込みで、味の好みを決めつけないで!
コッテリ濃厚な味付けが好きなのですが、「女性でも食べやすい薄味」とか「女性向けのヘルシーランチ」という言葉をメディアや飲食店で見るたびにモヤモヤ。飲食店で男性がノンアルを、私がビールを頼んだのに、お店の人が私にノンアルを渡してきたり。人の味の好みをステレオタイプで決めつけるのはやめてほしい!(ライス大盛り・30歳・女性)
【バービーからのメッセージ】
違和感を持っていることを言葉や態度で示す
うん、よくわかります。「女性は甘いものが好き」とか、「スタミナ丼をペロリと平らげるサバサバ系女子」といった表現もモヤりますね。
ただ、私はこうした言葉を聞いてもそこまでモヤモヤしなくなりました。なぜかというと、モヤモヤするときって、本人に直接言い返せず、自分の中の不満が肥大化している場合が多いと思うんです。だから「ん?」と思ったら、その場ですぐに言う。わざわざ店員さんとけんかする必要はないから、強い口調ではなく「いやいや、ビールは私です」と、サラッと普通に。言う相手がいなければ、Twitterで呟いてもいいと思う。ここで大事なのは伝えること。私は言語化する責任もあると思っていて、たとえ小さなアクションでも意思表示するようにしています。相手に直接言いにくかったら、急に無言になるとか「……はい」と微妙な間を開けるとか。何もしないよりはずっといい。こちらが違和感を持ってることを言葉や態度で示すことで、バイアスのかかった表現は少しずつ変わっていくと思う。
価値観は人それぞれ。相手の立場に立って対話をすること
そして、想像力を働かせることも大事。相手の価値観を押し付けられたり、明らかに差別発言されたらイヤですが、ジェンダーバイアスがかかった表現をする人は同じような言葉を浴びせられ続けてきたから、何の違和感も持たずに使ってるのだと思う。それが当たり前という世界で生きてるんだと想像したら、そこまで大きな怒りに達しない。人それぞれ価値観や考え方は違うから、相手の立場に立って対話をすることが、わかり合うために必要だと思います。そして、女性と同様に男性やLGBTQ+の方にも思いを巡らせることも大事だなと思う。
実は私、夫のつーたんが学生時代は帰宅部だったと聞いて「えっ!?」と反応してしまったことがあるんです。イケてるメンズはだいたい運動部だという先入観があったから。彼いわく、本当はピアノを習いたかったけれど、男という理由で習わせてもらえず、親に無理やり野球をさせられたことがあって悔しかったと。それで帰宅部にしたと聞いてハッとしました。男性も同じようにバイアスに苦しめられているんだなって。当時の私は女性の苦しみを伝えるのには必死だったけど、男性には「男の人ってこうなんでしょ」と勝手に決めつけてしまっていました。でも、そうじゃないんですよね。ジェンダーでひとくくりにするのはとても危うい。人それぞれいろんな考えがあるんだ、とそのときあらためて気づかされました。「どうせわかってくれない」と諦めるのではなく、きちんと伝えることで、歩み寄ってくれる人はいる。不快な言葉や表現をする人には、きちんとこちらの思いを伝え、互いの境遇を想像して歩み寄ることで、モヤモヤ解消につながると思います。
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Photo:Takehiro Goto Styling:Tomoko Katayama Styling Assistant:Sayuri Nakayama Text:Mariko Uramoto Edit:Mariko Kimbara