パン野ゆりのぶらりパン歩き 生地にこだわりあり。何を食べても絶品! 三鷹「siro」 | Numero TOKYO
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パン野ゆりのぶらりパン歩き 生地にこだわりあり。何を食べても絶品! 三鷹「siro」

おいしいパンを求めて世界中どこまでも! パン愛にあふれたモデル山野ゆり改め“パン野ゆり”が、話題の新店から知る人ぞ知る逸品まで、津々浦々パンの世界を独自の視点でお届け。今回は、三鷹の新星「siro」にお邪魔してきました。

こんにちは。ドラクエウォークは今年で4周年! パン野ゆりです。
今回は元デュヌ・ラルテのシェフがオープンした三鷹のベーカリー「siro」をご紹介します。

2023年4月にオープンしたばかりのsiroは三鷹駅から徒歩4分ほど(駅から近いのもうれしい♡)。開店時間は9時30分で、約40種類のパンたちが朝からズラリと並びます。お店の名前の由来は色の「白」と、自分の守るべき「城」という2つの意味が。

ご夫婦で営まれているsiro。旦那様はパン職人、奥様はパッケージのデザインなども担当。

デュヌ・ラルテで8年間修行した後藤一哉さん。自身の地元・三鷹にパン屋さんをオープンするのが昔からの夢だったそうで、満を持して4月にオープンされました。

「白いキャンバスに自分なりのイメージを描き足していき、ここを自分たちのお城にしたい」と語る後藤さん。なんとも素敵です♡

美味しそうなパンたちがズラリ。
店内は小麦の心地よい香りに包まれていて、思わず笑顔になってしまいます♡

デュヌ・ラルテのパンは私も昔から大好きなのですが、後藤さんのパンも生地作りにかなりのこだわりあり◎

基本的に加水率が高く(なんと90%以上‼︎)生地そのものだけで食べても美味しく感じられるようにさまざまな工夫がされているそう。

※佇むパンから静かなオーラを感じる…
※佇むパンから静かなオーラを感じる…

siroのパンは甘み、塩味等の過剰な味付けはなし。素材本来の美味しさを大事にしていて、シンプルな美味しさに特化した普段使いのパンが並んでいます。

後藤さんならではの独特の湯だね製法でパン作りをしているため、保湿性、モチモチ、歯切れの良さも特徴(活性酵素の働きで独特の食感や甘みもあるそう!)。

生地のおいしさが際立つsiroのパンはそのまま何もつけず、ちぎってもぐもぐ食べるのもオススメだとか◎

早速いろいろといただいていきましょう♡

真っ先に気になったのが写真右手の塩パン。

コロンとしたフォルムで無駄のないデザイン。こういうシンプルなパンこそおいしいに違いない‼︎という、私の勘は……大当たりであります◎

激うまです。

まずは食感がすごい。塩麹を使っているので活性酵素が働き、パン生地が柔らかく、出汁のような旨みもあります。チューイーなモチモチ生地は噛むほどに辛味のない丸い塩味が広がり、口の中で旨みが宇宙みたいに広がる!

あ、これ、リベイクしたい…‼︎ きっと背中のバターの部分がカリカリして食感が楽しくおいしいのだろうなぁ♡

お次はベーコンエピ。

こちらまず、形が秀逸。

「カリカリの部分が多いとおいしいはず!」と思った後藤さんのアイデアでこの形に。確かに鋭利な部分はまるでお煎餅のようにバリッボリッと弾ける…‼︎

ただ、普通にパンを焼いてこんなお煎餅の様な感じになる…のか?? 不思議に思った私は後藤さんに質問をしてみると、やはりヒトテマあり◎ なんと米油で揚げ焼きをしているそう。なるほど!

ムギュムギュとした生地にはスモークベーコンやフライドオニオン、パルミジャーノなど素材のレイヤードを楽しめます。
シンプルなベーコンエピと思いきや、味わいが重なり食事をしてるかのような満足感。

あぁ…これはワインに合う…。

そして大本命♡

一目見てずっと食べたかったバゲットサンドイッチの登場でございます。

パン生地表面はカリッガリ、中身はぷっくりしてモッチモチな美しきコントラスト。歯切れの良さもありとっても食べやすい◎

具材はハムとチーズ、自家製マヨネーズにガーリック(このガーリックが良い仕事してます)。

こちらのバゲットは、薄く塗られたバターが僅かなオイリーさを演出し、具材との相性GOODでございます♡

パリで食べるようなシンプルなバゲットサンドに手が止まりません。これ、毎日食べたい…!

最後に紹介するのが夏季限定のブルーベリー・サン。

卵不使用、バター40%配合のリッチなブリオッシュ生地を米油で揚げ焼きしたバターロール「サン」を三鷹産のブルーベリーでアレンジ。

この食感が前代未聞‼︎ 初めて食べる「ふわ・トロ・モチ」食感に驚きが隠せない‼︎ 柔らかいケーキのようなスポンジ感あり、ドーナツのような感覚もあり…舌の上で食感を確認しながら食べるのが楽しい♡

中にはたっぷりのレモン風味のマスカルポーネホイップクリームとブルーベリーのペーストが、ごちそう感もあり。季節限定のため、残念ながら現在は販売されていませんが、秋の限定フレーバーとして栗を使った「マロン・サン」が登場するそうですよ。ぜひ一度食べてみて欲しい逸品です!

追記
2023年No.1食パンもsiroで見つけました(おそらく覆ることはないと思う)。

siroのご近所の方々が羨ましい…‼︎ siroのパンがあるだけで食卓がグンっと幸せになります♡

siro
住所/東京都三鷹市下連雀3-37-28
営業時間/9:30〜(売切次第終了)
定休日/日・月・他不定休
Instagram/@siro_bakery

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Photos: Shuichi Yamakawa Text: Yuri Panno Edit: Yukiko Shinto

Profile

パン野ゆりYuri Panno パンコーディネーター/パンシェルジュ。日本全国、訪れたベーカリーは数えきれないほど。年に数回は海外へも足を運び、パンを独自の視点で分析。最近では、トークショーや「世田谷パン祭り」でワークショップを開催するなど、活躍の場を広げている。モデル山野ゆりとしては、雑誌や広告、CMなど幅広く活躍中。モデルという職業を活かし、太らないパンとの付き合い方も考案中。現在、CAROLINA GLASER×DACOMECCA×YURIのトリプルコラボ商品が発売中。Instagram: @yuri.yamano

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