パン野ゆりのぶらりパン歩き 昔懐かしのバターロールが進化!「PARKER HOUSE BUTTER ROLL」 | Numero TOKYO
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パン野ゆりのぶらりパン歩き 昔懐かしのバターロールが進化!「PARKER HOUSE BUTTER ROLL」

おいしいパンを求めて世界中どこまでも! パン愛にあふれたモデル山野ゆり改め“パン野ゆり”が、話題の新店から知る人ぞ知る逸品まで、津々浦々めくるめくパンの世界を独自の視点でお届け。今回は日本橋・茅場町のバターロール専門店「PARKER HOUSE BUTTER ROLL」に潜入!

こんにちは!2022年もパン尽くし。パン野ゆりです。 今回は最近気になる茅場町駅から徒歩数分。パーカーハウスバターロールの究極のバターロールをご紹介しちゃいます! 2021年11月にオープンしたばかりのパーカーハウスバターロール。パン好きのアラサー男子3人が一致団結、至極おいしいバターロールを求め奮起して出来たお店がこちらのお店。

そもそも、なぜバターロール……?

元々は飲食店で働いていた3人。修行時代によく食べていたというバターロールは思い出の味だったそうで、国民的アイドルでもあるこの「バターロール」一本でパン界へ進出! 実は私も幼い頃に母親がよくバターロールを焼いてくれて、子どもの頃から1番食べたのがバターロール。なので私の中でもバターロールは特別な存在なのですよ。

バターロールの種類は全部で4種類。スタンダードでシンプルなバターロールの他にチョコレート、レーズン、ラム酒が香る大人のメロンパンなどがお目見え。

バターロールでさまざまなフレーバーがあるって新鮮!確かにバターロールって汎用性が高いですよね、なぜ今まで気づかなかったのだろう……!

お店に入ると目の前にキッチンが見え、ライブ感のあるパン作りが広がります。バターロールがクルクルと巻かれていく様はついつい見入ってしまうのですが……

ん?え?
バター、巻き込んでる??

通常のバターロールは小麦粉の生地にバターを練り込んで焼き上げるのがスタンダードですが、パーカーハウスのバターロールはバターのレイヤードが凄いんです。

生地に練り込むのはもちろん、まるでクロワッサンのようにバターを中に織り込み、更には焼き上がった瞬間にバターを塗り塗り……と、トリプルバターを決めちゃうんだから!

ここまでぬかりなくバターを重ね……(しかも国産)さらには素材へのこだわりは小麦粉やお水にも。試作に試作を重ね、ようやく辿り着いた納得の出来る小麦粉や純天然のアルカリイオン水を使用。

何度も失敗を重ねた末に独自の製法を確立させ、唯一無二、究極のバターロールが完成したそうです。

うーーん‼︎ 食べるのが楽しみ。

さらにバターロールと同じ生地を使って丸パンや食パン、ホットドッグなども展開されています。

店内には全部で10種類程のパンが並んでいるのですが、せっかくならばバターロールの他にも食べてみたい→食べてみよう。

(左奥から手前に)スパイス香る野菜マリネと粗挽きソーセージバターロール、ラム酒香る大人のメロンパンバターロール、バターロール(左奥から)クレームブリュレトースト、トリュフ香るエビとキノコのタルティーヌ
(左奥から手前に)スパイス香る野菜マリネと粗挽きソーセージバターロール、ラム酒香る大人のメロンパンバターロール、バターロール(左奥から)クレームブリュレトースト、トリュフ香るエビとキノコのタルティーヌ

さまざまなパンを選んでイートインスペースへ移動するのですが、パンのお供にオススメしたいのがスープ!この日のメニューはコーンスープだったのですが、「暖かいスープとバターロール」という、テキストだけでも優しいぬくもりを感じ取ることができる最高なタッグではないですか。

スープいっぱい注いじゃおう。ドリンクやスープはセルフサービスで。
スープいっぱい注いじゃおう。ドリンクやスープはセルフサービスで。

永遠にこのポーズ
永遠にこのポーズ

まずはバターロールをいただきます。これでもかとレイヤードされたバターの香りが食欲をそそりまくり!

鼻から息を吸い込みながら一口食べると‥生地が柔らかくて、しっとり♡素朴な美味しさに懐かしさを感じながら、バターの風味も最高です。(お尻や背中はバターでカリカリ。ここが最高に美味しい!)

個人的にバターロールは軽さが目立つと思っていたのですが、パーカーハウスのバターロールはギッシリと目が詰まっていて満足感もあり。
男性のお客様が多かったのも納得です。

そんでもって、コーンスープにつけて食べると物凄く美味しい‼︎

ソース系の食事のお供に抜群に合いますね。

バゲットやカンパーニュよりも口当たりが良いのもハード系が苦手な方達には朗報だし、パーカーハウスのバターロールは目が詰まっている分、沢山ソースを吸収するのもミソ。シミシミになってめちゃくちゃ美味しい〜‼︎

毎日食べたい!と思わせるポテンシャル、これは食卓のスタメンに入る勢いです。

シーンを問わずに楽しめて、どんなお料理にもマッチ!素朴な美味しさに老若男女誰からも愛される……これぞ究極のバターロール♡!

パン生地が柔らかいのでフォークとナイフでカットしやすいのもGOOD
パン生地が柔らかいのでフォークとナイフでカットしやすいのもGOOD

こちらはバターロールの生地で作ったホットドック。モリモリなウィンナーとフカフカなパン生地が食欲をソソる!ソフトなパン生地とムチムチしたウィンナーがマッチしてペロッと平らげてしまいました。

さらにもう一つ、個人的に気に入ったのがパンプディング。

兎に角物凄いアパレイユを吸い上げた生地は「絞れるんじゃない?」と思うほどで、深呼吸したら「飲み込めるんじゃない?」と思うほど。もうね、生地がクニャンクニャン♡なのです。

一方、甘さはすっきりしていてキャラメリゼされている部分がカリッとホロリと甘苦くて堪らない。こちらはパンというよりもスイーツ感満載で女子の大好物なはず♡

究極のバターロールはさまざまな表情を変え、ホットドックやパンプディングに変貌して無限の伸びしろを発揮。食事系から甘い系まで幅広い美味しさを約束してくれます!

お近くに立ち寄ったらぜひチェックしてみてね。

PARKER HOUSE BUTTER ROLL
住所/東京都中央区新川1-1-7 GEMS茅場町1F
TEL/03-6262-8484
営業時間/平日7:30~19:00、土9:00~17:00
定休日/日・祝
Instagram/@parker_house_butter_roll

パン野ゆりのぶらりパン歩き

Photos: Kouki Hayashi Text: Yuri Panno Edit: Yukiko Shinto

Profile

パン野ゆりYuri Panno パンコーディネーター/パンシェルジュ。日本全国、訪れたベーカリーは数えきれないほど。年に数回は海外へも足を運び、パンを独自の視点で分析。最近では、トークショーや「世田谷パン祭り」でワークショップを開催するなど、活躍の場を広げている。モデル山野ゆりとしては、雑誌や広告、CMなど幅広く活躍中。モデルという職業を活かし、太らないパンとの付き合い方も考案中。Instagram: @yuri.yamano

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