パン野ゆりのぶらりパン歩き 「ラ・パティスリー by アマン東京」でパティシエこだわりのパンを堪能!
おいしいパンを求めて世界中どこまでも! パン愛にあふれたモデル山野ゆり改め“パン野ゆり”が、話題の新店から知る人ぞ知る逸品まで、津々浦々めくるめくパンの世界を独自の視点でお届け。今回は、世界中でラグジュアリーなリゾートを展開するアマングループ初となるペストリーショップ、「ラ・パティスリー by アマン東京」へ。
こんにちは! 食欲の秋! パンの秋! パン野ゆりです。
今回はアマン東京の美しいパンやケーキたちを気軽にテイクアウトできる……ですって……⁉︎
OOTEMORI地下2階に10月1日にオープンした「ラ・パティスリー by アマン東京」をご紹介いたします。
アマングループとして初めてとなるペストリーショップ「ラ・パティスリー by アマン東京」はエグゼクティブペストリーシェフの宮川佳久によるこだわりの生菓子やパン、ギフトアイテムなどが勢揃い。
瞬きをする間も忘れるほどに見惚れてしまう眼福による眼福のための眼福である作品たち。パリのラデュレで修行されていた宮川シェフ、当時はケーキ以外にもパンも担当されていたとのことでパンにはこだわりがかなり強いそう。
旅行に行けない今こそ! 本場パリ仕込みのパンを味わえるのは嬉しい限りですね。
シンプルで開放的でありながら柔らかな光が注ぐ店舗デザイン。モダンでシックな作りですが自然の息吹も感じます。
店舗の外からアマンのムードに繋がっているような錯覚になるのは、メインの壁に「OOTEMORI」の共用部分の石材を使用されているから。そして中央の石のカウンターは、アマン東京33階ガーデンラウンジと同じ玄武岩が使われています。
「素材に敬意を払い、その良さを生かすことを大切にしたい」という宮川シェフの思想と、アマン独自の「自然を尊重する」というコンセプトが重なり、素材の良さやメッセージがダイレクトに伝わるようなミニマルなアプローチを意識されています。
ガラス張りのショーキッチンはまるでステージを見ているかのようなライブ感が! 宮川シェフの繊細でダイナミックな動きや手捌きを生で見ることができる、貴重な空間もとってもユニーク。
ここで作られる作品たちが次々とガラスケースに運ばれていきます。
ハード系のカンパーニュやヴィエノワズリーが粛然と並びます。心地の良い緊張感を感じながら、パンを選んでみましょう。
パンのラインナップは全部で10種類ほど。
クロワッサンを始めとするヴィエノワズリーからカンパーニュなどのハード系まで。
まず私がチョイスしたのはヴィエノワズリー代表、お店のスペシャリテでもあるクロワッサンとブリオッシュ・ブール・シュクレ。
ラ パティスリー by アマンで扱われているヴィエノワズリーには全て宮川シェフが特にこだわったお気に入りの「パンプリーバター」を使用。
香り高さが特徴のこのバター、フランスのエシレバターで有名なエシレ村の隣にあるパンプリー村で栄養士認定された発酵バターなんだとか!
白焼きのクロワッサンは見るからに羽のように軽そうな食感。
そもそも、なんで白いんだろう……? ふと疑問に思って質問してみたところ、パンプリーバターがミルクの味が強いバターで、焼き過ぎるとバターの風味が飛んでしまうそうなんです。そこで、食感も良いところを狙って焼き上げるとこのように「白っぽく」なるとのこと。
早速食べてみると……わ!すごい!本当だ!
バターの香りがムンムンムン‼︎と脳天に昇天。
更に物凄く軽い食感と細かな口溶け。口内でスルスルと繊細に溶けていくようなクロワッサン。
とってもお上品で美味しい!
宮川シェフの細やかな仕業を感じます。
良い香り……
焼き直して食べてみるとギャップに萌えてしまいました。クラストのザックリとした食感、男前になりますね。バターの香りも格段に上がり、もういっそ鼻から食べたくなります。
もう一つのブリオッシュ・ブール・シュクレは甘党さん必見!おやつパンにピッタリなサイズ感とボリューム。軽くて甘くて、フワリとした美味しさは、一口食べるとまるで夢の中にいるような浮遊した気持ちに……♡
このフワリとした独特な食感の秘密はフランス産の小麦粉を使用しているから。
更に国産のレモンをマーマレードにし、ペースト状にして混ぜ込んでいるので爽やかなレモン風味がほのかに漂って……嗚呼、気分が良い。
お砂糖のジャリジャリ感も楽しいし。
一方ハード系もご紹介。
サンドイッチでも使用されているこちらのカンパーニュは北海道・帯広の完全無農薬の自然栽培で作られた、「はるきらり」を使用。
国産の有機小麦は珍しく、こちらも宮川シェフが自身で足を運び選定された小麦粉です。バター同様に小麦の香りが強く、その良さがダイレクトにパンから伝わってきます。
私が頂いたのはプロシュートとカンパーニュのサンドイッチ。こちらのフィリングももちろん宮川シェフが作られているのですが……パンもすごいけどこのフィリングのバランスもすごい!
プロシュート、ズッキーニ、バルサミコ、ジャガイモのピューレにチーズを混ぜたものにセルバチコ……。
様々なシンプルな素材がレイヤードされ、一口齧る毎に味が変わり変化していきます。大地を感じるパンの小麦の香りの強さと、食材達の競演がお見事……! なかなかボリュームがあるのですがペロリとたいらげてしまいました。
満足感も充分なので男性にもオススメです。
ライ麦を使用したセーグル。こちらも同じく北海道で出会った有機小麦を使用されているとか。
酸味があって個人的に大好きなセーグル。宮川シェフオススメの食べ方を伺ってみると、厚めにスライスしてオリーブオイルとチーズを乗せてトーストだそう!
実際にトライしてみると、焼き直すことで小麦の香りが際立ち、チーズとの相性もこれまた抜群! 最高にワインにもマッチするので夜パンにもオススメです。
緑に囲まれたオオテモリには沢山のベンチがあるので、パンをテイクアウトしたらオオテモリの自然の中でパンを味わうのもオススメ。
都会のど真ん中で緑に囲まれながら食べる宮川シェフのパン、史上最高至福体験になること間違いなしですよ!
ラ・パティスリー by アマン東京
住所/東京都千代田区大手町1-5-6 大手町タワー OOTEMORI 地下2階
TEL/03-5224-3339(10:00~19:00)
営業時間/7:00~20:00(月~金)10:00~19:00(土・日・祝日)
※生菓子は10時~販売
※11月21日(日)は休業
URL/www.aman.com/ja-jp/hotels/aman-tokyo/dining/la-patisserie-aman-tokyo
Webで購入して店舗受け取りも可能
※テイクアウト専門。取材のために特別に試食をさせていただきました。
※支払いはキャッシュレスのみ。
Photos: Tomo Ishiwatari Text: Yuri Panno Edit: Yukiko Shinto