usagi bon ごはん vol.98 鶏ロールキャベツ | Numero TOKYO
Life / Usagi Recipe

usagi bon ごはん vol.98 鶏ロールキャベツ

アーティスト河原シンスケがプロデュースする「usagi」監修の、レストラン「Univers S.」シェフ今平慎太郎の料理をわが家に。旬の食材や一皿にまつわるエッセイとともに送る、五感で楽しむビューティフードの秘伝レシピ連載。第98回は、鶏ロールキャベツ。

鶏ロールキャベツ

鶏ひき肉を合い挽きや、豚ひき肉など、お好きな肉だねでこれから寒くなってくる季節にぜひ作ってみてください。 【材料】6個分 ちりめんキャベツ 3枚 精進出汁 1,000ml  *レシピはこちらを参照。 鶏ひき肉 300g 玉ねぎ 1/2個 卵 1個 精製していない塩 3g 胡椒 少々 パン粉 少々 梅干し 6個 オリーブ油 少々 炒りごま 少々 【作り方】 1. ちりめんキャベツは芯をくり抜き3枚はがし、さらに半分にしておく。 2. 1の芯の厚い所を削ぎ落として平らにする。 3. 玉ねぎはみじん切りにし、オリーブ油で炒めて冷ましておく。 4. 梅干しは種を取り、包丁で叩いておく。 5. 2の、ちりめんキャベツを沸騰したお湯で2分くらい柔らかくなるまで茹で、ザルにあけておく。 6. 鶏ひき肉に塩を入れて、粘りが出るまで混ぜたら、玉ねぎ、卵、胡椒、パン粉を入れてさらに混ぜ合わせ、6等分にまとめておく。 7. 5のちりめんキャベツの芯の方に6の肉だねを置き巻いていく。 8. テフロンパンに7のロールキャベツの巻き終わりを下にして並べて入れて精進出汁を入れて沸騰させて蓋をして15分程ゆっくり弱火で煮る。 9. 8をお皿に盛り、精進出汁をかける。ここで精製していない塩(別分量)で味を整える。詰まりすぎたら水を足して調整する。 10. 9の上から4の梅干しを添えて炒りごまをふる。

愛情巻き巻き

巻いたり包んだり、料理は一手間加えると美味しくなるのは何故だろう。味がより深く重なるからだろうか?

餃子などの蒸し物でも、中に入れる具材のバリエーションは沢山。練り物では、ゴボウ天など直接的に挟まっているのが判るもの以外に、細切れの紅生姜が入ってたりする物もまた魅力的だ。春巻も好きなレシピの一つ。巻寿司の太巻きは子どもの頃から色と味のコンビネーションが楽しい&美味しいって事で大好きだった。

ロールキャベツの原形は、トルコで葡萄の葉っぱで米や肉を入れて巻いた料理が始まりではないかと言われている。トルコやギリシャ料理ではそんなレシピが日常的な一品として今でも根付いていて楽しめる。巻いたり包んだりは、食べ物だけとは限らない。日本では昔から風呂敷の文化が根付いている。人様に贈り物をする時にも風呂敷で包み、それを開いて中身だけをお渡しする。それはその物自体に併せ、送る側の気持ちも同時に包みから届ける、愛情の表現なのだと思う。

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Art Work & Text:Shinsuke Kawahara Photo & Food Direction:Shintaro Imahira Edit:Chiho Inoue

Profile

河原シンスケShinsuke Kawahara 80年代初頭よりパリを拠点に活動するアーティスト/クリエイティブディレクター。エルメス、ルイ・ヴィトンやバカラをはじめ、数々のブランドや雑誌とのコラボレーションでも知られている。(Photo: Keiichi Nitta)
今平慎太郎Shintaro Imahira 1974年、北海道出身。旭川、札幌のホテルで修行を積み、2014年札幌国際芸術祭のガラディナーで河原シンスケと初コラボレーション。17年の「usagi tokyo」立ち上げのため、上京しシェフに就任。19年2月札幌にレストラン「Univers S.(ユニヴェール エス)」をオープン。 Instagram/@univers.s.2019(Photo: Ayako Masunaga)

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